新*今日の漢字* 「師」
今日は主人の実の父の命日なので、義姉と9時半ごろにお墓参りへ行きます。
先日「お花を買って持ってきてほしい」と伝言されたので、時間を考えると
前日に購入しなくては・・・お思い、昨日花だけを買いにスーパーへ行ってきました。
今朝になって、「花は要らないよ!」と電話がかかってきましたが・・・
後の祭りです。
「嫌だよ、花なんか買ってきて・・・」と言われましたが、持っていきますよ。
せっかく舅のために買ったのですから。
まあ、毎度の話なんですが・・・
では・・・
新*今日の漢字*
「師」 音読み シ 訓読み ---
画数 10画 部首 巾
では常用字解で調べてみましょう。
会意 𠂤(し)と し(帀の古い形)とを組み合わせた形。
軍が出征するとき、祖先を祭る廟(みたまや)や軍社で肉を供えて戦勝祈願の祭
をし、その祭の肉(の形、𠂤の字となる。脤肉(しんにく)という)を携えて
出発した。
軍の駐屯地では壇を作ってその上に脤肉を安置したが、その形が(𠂤の下に一
あるいは二横画を附する字形)である。
建物の中に安置するときは「官」となる。
もし軍が分かれて行動するときは、脤肉を切り分けて携えて行動した。
脤肉は軍の守護霊であるから、出征中の各軍は必ず携えなければならい。
し(帀の古い形)は脤肉を切り分けるときに使う血止めのついた刀で、師はこの
刀で脤肉を切り取ることをいう。
この脤肉を切り取る権限を持っている者が師で、「軍長、将軍」をいう。
また「軍隊、戦争、いくさ」の意味となる。
将軍には古く氏族の長老があたり、現役引退後は氏族の指導者として若者の教育
にあたったので、師は「せんせい」の意味にも用いる。
(白川静 常用字解 平凡社)より
次に字統を調べてみました。
会意 𠂤(し)と帀(し)とに従う。
𠂤は軍の出行のとき携える祭肉の形で、師の初文。
帀は帀(そう(めぐる))とは別の字である。
把手(とって)のある曲刀の刃(じん)部に、小さな叉枝(さし)のあるもの。
軍の出行するときは、祖廟(そびょう)や軍社などに祭って神佑を祈り、その祭
肉である脤胙(しんそ)を携えて出行するが、途中で軍を分遣して行動するとき
は、その祭肉を頒(わか)って出発させる。
遣とはその𠂤肉を携える意。
ゆえに𠂤の旁に刃器をそえて、師とする。
[説文]六下 に「二千五百人を師と爲す。帀(さふ)に從ひ、𠂤に從ふ。𠂤の四
帀なるは、衆の意なり」とする。
𠂤を[説文]十四上は小さな阜(おか)と解しており、師をその阜を帀(めぐ)る意
の字とするのであるが、𠂤は脤肉の象、帀は曲刀の形で、[説文]のいう字形解釈は
すべて誤る。
卜辞では𠂤は師の意に用いられ、左中右の三軍があって、三𠂤という。
その師長を「𠂤般(しはん)」のようにいう。
𠂤は脤肉であるから、軍の駐屯するところには、𠂤を台上に置いた。
𠂤の下に一あるいは二横画を附する字形のものがそれである。
・・・中略(𠂤を含む字の解説)
これら𠂤系列の字に含まれる𠂤の形は、すべて軍礼に置いて祭肉を頒つ脤膰(しん
ぱん)の礼といわれるものを示す。
師長には古く氏族の長老たるものがあたり、師氏と称した。
現役を退いたのちは、氏族の指導者として若者の育成にあたり、師職となる。
[周礼(しゅうらい)]に多く残されている師系の官職は、氏族時代における師の職掌
のなごりを、その退化した形式において伝えるものである。
このような師のあり方の推移は、古代氏族国家のありかたの推移を反映している。
(白川静 新訂 字統(普及版) 平凡社)より
「師」は「𠂤(脤肉の形)」と「帀(把手のある血止めの付いた曲刀)」の形だったのです
ね。
軍が分かれて行動するときにこの「帀」で「𠂤」を切り分けることをいったのです。
そして「𠂤」を切り分ける権限を持っている者が「師」だったようですね。
「師」は引退後、氏族の指導者として若者の育成にあたったので、師職となったのですね。
さて今日の一枚は・・・
実は書いている途中で時間切れとなりお墓参りへ行ってきました。
地域墓の入り口付近にこの花を見つけました。
今調べてみましたら・・・
その特徴から、おそらくホウチャクソウ(宝鐸草)と思われます。
まだまだ知らない植物がいっぱいあります。
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