新*今日の漢字* 「万」
12月1日に我が家を建ててくれた業者の年一回の定期点検があります。
早めの大掃除を兼ねて今日はキッチンスペースをぐるりと大掃除をしました。
では・・・
新*今日の漢字*
「万」 音読み マン バン 訓読み ---
画数 3画 部首 一
では常用字解で調べてみましょう。
象形 もとの字は萬に作り、虫の形。
蠆(さそり)の類であろう。
万をそのような虫の名前として使用した例はない。
甲骨文字にはすでに数字の万に用いる例がある。
「数の万、よろず、あまた」の意味に用いる。
[詩経(しきょう)、邶風(はいふう)、簡兮(かんけい)]に「公庭に萬舞(ばんぶ)す」
とあって、羽を持って舞う殷人(いんじん)の舞の名前の意味に用いている。
(白川静 常用字解 平凡社)より
次に字統を調べてみました。
象形 旧字は萬に作り、虫の形。
[説文]十四下 に「蟲なり。じう(上下に九+厶)に從ふ。象形」とするも虫の名をあげず
[段注]に蠆(たい)と同形であるから、その類であろうという。
蠆はさそりであるが、萬と音が異なり、別のものであろう。
萬をそのような虫の名として用いた例はない。
卜文・金文にはすでに数字の万に用いている例があり、軍旅の数をいうのに用いる。
また舞の名に萬舞(ばんぶ)というものがあり、殷人(いんじん)の舞楽であった。
[詩、邶風(はいふう)、簡兮(かんけい)]に、公庭に萬舞する殷人の後裔(こうえい)の
姿が歌われている。
その武舞には干戚(かんせき(盾とまさかり))、文舞には羽籥(うやく(翟(きじ)
の羽と笛)を用いた。
金文の銘末に「眉壽(びじゅ)萬年」の語を多く用いるが、その字は時に「邁年
(まん)」としるすことがある。
(白川静 新訂 字統(普及版) 平凡社)より
甲骨文字や金文がお見せできないのが残念ですが、本当にさそりのような形をしています。
気になる方は白川フォントと検索して「万」の字を調べてみてくださいね。
このさそりのような虫の形をしているのに、虫の名前に用いられた例がないというのも不思議です。
しかも、甲骨文字や金文の時代にすでに数字として使われているといいます。
新しい資料が見つからなければ解明できない不思議なのですね。
さて今日の一枚は・・・
土曜日孫の学校へ行った帰りに最初に目に飛び込んできた紅葉です。
川沿いに植えられた、桜の紅葉です。
当日は岡の紅葉の景色の写真を使用しまして、こちらは没になりました。
0コメント