新*今日の漢字* 「野」
今日は実家に行って来ました。
一人住まいの姉のところで昼食を取り、しばし歓談をして・・・
午後4時近くに母が入所している施設に向かい、約1時間母と同じ話を繰り返して・・・
午後5時頃帰路へつきました。
この時期午後5時には暗くなっていて、月が煌々と輝いていました。
写真を撮ってはみたものの、私のスマホでは夜空はなかなかうまく撮れません。
仕方なく、昼と夜の空がせめぎ合っている景色を撮りました。
では・・・
新*今日の漢字*
「野」 音読み ヤ 訓読み よ よる
画数 8画 部首 里(さとへん)
では常用字解で調べてみましょう。
形声 音符は予(よ)。
[説文]十三下 に「郊外なり」とし、壄(や)の字形をあげている。
甲骨文字・金文に埜(や)の字形があり、林の中に社(やしろ(土は神を祭るところで
ある社のもとの字))のあるところをいう。
壄は埜に音符を加えた形声の字である。
里は田と土とを組み合わせた形で、田の神を祭る社のあるところである。
里に音符の予を加えて野となる。
もと社のある林や田畑を野といい、のち「の、のはら、いなか、いやしい」の意味に
用いる。
(白川静 常用字解 平凡社)より
次に字統を調べてみました。
形声 声符は予(よ)。
[説文]十三下 に「郊外なり」とあり、古文として埜(や)に予声を加えた壄を録する。
[玉篇]に壄に作る字である。
卜文に埜の字がみえるが、用義例に明らかでないところがある。
金文の[大克鼎(だいこくてい)]に地名としての埜の字がある。
里を田と土(社)に従うて田社のあるところの義の字とすれば、埜は林社、叢林(そう
りん)の社の義となる。
これに対して野は予声の形声字である。
都城に対して田野といい、野鄙(やひ)・樸野(ぼくや)の義がある。
豺狼(さいろう)の子は山野の心を忘れず、これを飼養してもその本性たる野心を失う
ことがないので、人の非望を抱くものを野心という。
朝廷貴紳に対して、民間にあるものを在野、官を辞して民間に帰ることを下野という。
野にまた土をつけて別墅(べつしょ)の字に用いるのは、六朝期以降のことで、そのころ
から山荘の経営が行われた。
(白川静 新訂 字統(普及版) 平凡社)より
野は野原(のはら)というよりも、本来は田や林の神様のお社があるところだったのですね。
でもいつの頃からか都城に対して田野と言われる今のような意味合いになってきたのですね。
では今日の一枚は・・・
この方角だけかすかに明るい空が残っていました。
そして、蒼い空がだんだん降りてきて、夕闇に包まれていくのですね。
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