新*今日の漢字* 「話」
今日は午前中、外孫の誕生祝とお餅しょい(背負う)で娘の家へ行って来ました。
まだ歩きもしませんが、娘が一升餅を背負わせたいというので仕方がありません。
では・・・
新*今日の漢字*
「話」 音読み ワ 訓読み はな(す) はなし
画数 13画 部首 言
では常用字解で調べてみましょう。
形声 音符は舌(かつ)。
舌のもとの字はかつ(桰の木無し)に作り、把手のある小さな刀(氏)で口(さい
(神への祈りの文である祝詞を入れる器))を突き刺し、その祈りの効果を失わせること
で、刮(けず)るとという意味がある。
そのように他人を害するようにいうことを話といい、「はなす、そしる、はなし」の意味
に用いる。
[説文]三上 に「會合(くわいがふして)善言するなり」と、ほめるの意味としているが、
字の成立からいえば、他をそしりのろうようなはなし、そしることをいう。
話は訛(か(いつわる))、獪(かい(わるがしこい))と音・意味が近く、通用する
ことがある。
(白川静 常用字解 平凡社)より
次に字統を調べてみました。
形声 声符は舌(かつ)。
舌の初形はかつ(栝の木無し)。
かつ(栝の木無し)は氏(厥(けつ)の初形)と口とに従う。
厥は曲刀、口は「さい」、祝禱や盟誓を収める器の形。
その器の蓋(ふた)を厥で刮(けず)りとるのは、その器中のしゅくとう祝禱や盟誓の
効力を失わせる行為である。
話とは盟誓などを破棄する発言をいう。
[説文]三上 に「會合して善言するなり」(段注本)とし、また[左伝、文十八年]、に
顓頊(せんぎょく)に饕餮(とうてつ)という不才子があり、「教訓すべからず、話言
(くわいげん)を知らず」とあり、[杜預(とよ)]注に「話は善なり」とする。
しかし[方言]に楚(そ)言では狡獪(こうかい)なることをいうとし、[広雅、釈詁
(しゃくこ)]に「恥づるなり」、また[一切経音義、七]に「訛言(くわげん)なり
というように、人を讖譏(しんき)し、呪詛するような語にも用い、その方が原義で
ある。
中略
字の構造は、祝禱を収める器に剞劂(きけつ(彫刻刀))を加える形であるから、もと
呪詛って来な言を意味するものであった。
字はまた訛・獪と通じ、その声義をも合わせもつ字である。
人の話には、警戒すべきものが多いのである。
(白川静 新訂 字統(普及版) 平凡社)より
あらまあ、「話」とはもと人を害するようにいうことだったのですね。
そうすると、おばさんたちの井戸端会議の噂話やワイドショーでのお話は悲しいですが、原義に適っ
ているようですね。
さあ、これで二年生の漢字は終了しました。
明日からは三年生の漢字に入ります。
では今日の一枚は・・・
昨日搗いた一升餅です。
我が家の餅つき機は小さいので、3個で一升(十合)です。
3人の孫に風呂敷でそれぞれ背負わせましたが、みな歩けませんでした。
一升餅の言われは「一生食べるものに困らないように」とか「一生健やかに」などと一升と一生を
かけたものや、早くから歩くと大人になって遠くへ行ってしまうので、転ばせてめでたしめでたし、
という考えもあるそうです。
昔、農家は子どもも大切な働き手だったので、遠くに行ってしまうのは困るからでしょうか。
我が家の子ども二人もみな一升餅を背負いましたが、歩けませんでした。
良かったのか悪かったのか分かりませんが、おかげ様で息子は同じ屋根の下に住み、娘も車で10分
ぐらいのところに住んでいます。
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