新*今日の漢字* 「申」
このところ春を予感させる写真をアップしてきましたが、
なんと今日の最高気温は8度だそうで、冬に逆戻りですね。
そんな中、外孫を預かります。
ではその前に・・・
新*今日の漢字*
「申」 音読み シン 訓読み もう(す)
画数 5画 部首 田
では常用字解で調べてみましょう。
象形 稲妻(いなずま(電光))の形。
右と左に光が屈折してる形を縦線の横に並べて申の形となった。
稲妻は天にある神がその威光をあらわした形である。
神の発するものだると考えられたから、「かみ」の意味となり、申は神のもとの字で
ある。
稲妻は屈折しながら斜めに走るものであるから、「のびる」の意味となり、また、
「かさねる、もうす」の意味に用いる。
申が「もうす」などの意味の字として用いられるようになったので、「かみ」の意味の字
として、申に祭卓(神を祭るときに使う机)の形の示を加えた神(神)が作られた。
(白川静 常用字解 平凡社)より
次に字統を調べてみました。
象形 電光(稲妻(いなずま))の形。
申は神(神)の初文。
電光の電の下部の形はその電光の屈折して走る形。
[説文]十四下 に「神なり。七月、陰气(いんき)體を成し、自(おのづか)ら申束す。
𦥑(きょく)に從ふは、自(みづか)ら持するなり。吏臣は餔時(ほじ(食事時))に
事を聽(き)く。旦(あさ)の政(まつりごと)を申(の)ぶるなり」と説くも、すべて
当時の俗説で、字は明らかに電光が屈折して走る形で、屈伸の意がある。
それが天神のあらわれる姿と考えられたので、申は神の意。
申が多義化して神の字が作られるので、申がその初文。
金文には[大克鼎(だいこくてい)]に「申(神)にけん孝す」、[杜伯盨(とはくしゅ)]
に「其れ用て皇申(神)祖考と好倗友(かうほういう)とに享孝せん」のように、申を
神の意に用いている。
[書、尭典(ぎょうてん)]「申(かさ)ねて羲叔に命ず」、[詩、小雅、采菽(さいしゅ
く)]「福祿、之(これ)を申(かさ)ぬ」のように、かさね加える申重(しんちょう)の
意に用い、また上申・申張・申明などに用いるのは、屈伸の意よりの引伸の義である。
(白川静 新訂 字統(普及版) 平凡社)より
「申」はもともと「稲妻の形」でだったのですね。
「申」がいろいろな意味に使われるようになって「祭卓の形の示」を加えて「神(神)」という字が
できたのですね。
さて今日の一枚は・・・
昨日までの暖かさで、ムスカリの花芽が葉をかき分けて出てきました。
今日明日の寒さに耐えてくれるとよいですが・・・
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