新*今日の漢字* 「他」
きのうよりさらに暖かい日になっています。
では・・・
新*今日の漢字*
「他」 音読み タ 訓読み ほか
画数 5画 部首 イ(にんべん)
では常用字解で調べてみましょう。
形声 音符は也(た)。
他は古く它(た)に作り、頭の大きな蛇の形である。
金文に「也邦(たほう)」(他国)の語があり、「ほか」の意味に用いる。
[詩経(しきょう)、鄘風(ようふう)、柏舟(はくしゅう)]に「死に之(いた)るまで
矢(ちか(誓))つて它靡(たな)し(ふた心なし)」と、它をふたごころ、二心の意味
に用いている。
金文や古い文献には也・它を「ほか、よそ」の意味に用いており、他は它の形声の字で
ある。
(白川静 常用字解 平凡社)より
次に字統を調べてみました。
形声 声符は也(た)。
也のもとの形は它たあり、也に它(た)の声がある。
他とは他人をいう。
[詩、鄘風(ようふう)、柏舟(はくしゅう)]「死に之(いた)るまで矢(ちか)つて它靡
し」、[唐風(とうふう)、山有枢(さんゆうすう)]「他人是れ保たん」、また[小雅、
鶴鳴(かくめい)]「它山の石 以て玉(ぎょく)を攻(をさ)むべし」、[孟子、粱恵王、
下]「王、左右を顧みて他を言ふ」など、古くから用いられている字であるが、他は[説文]
に収めず、[玉篇]に至って「誰(すい)なり」という。
卜文・金文にもみえない字であるが、金文の[び伯き(皀殳)]に「他邦(たほう)」という
語があって、也は他。
経籍にも古くは也・它を用いていたのであろう。
它は頭の大きな蛇の形の字であるから、のち人を加えて他の字となった。
(白川静 新訂 字統(普及版) 平凡社)より
「他」古い時代には「它」と書いて、もともとは頭の大きな蛇の形だったのですね。
金文には「也邦」や「它靡(たな)し」というように使い、「ほかの意味」や「二心」の意味に用い
たのですね。
さて今日の一枚は・・・
歌の様に「赤、白、黄色」とはいきませんでしたが、チューリップが咲きました。
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