新*今日の漢字* 「族」

4月になりましたね。

エイプリールフールに楽しい嘘をつかなくなってどれぐらい経つでしょう・・・

では・・・

新*今日の漢字*

「族」 音読み  ゾク    訓読み  やから

    画数   11画   部首   方(ほうへん かたへん)

では常用字解で調べてみましょう。

  会意 えん(方人)と矢とを組み合わせた形。

     えん(方人)は吹き流しをつけた旗竿(はたざお)の形で、氏族旗をいう。

     氏族旗は氏族軍の象徴として必ず携行し、氏族として行動するときもこの氏族旗を立てて

     行動した。

     矢は神聖なものとされ、神に誓うときには矢を折るようなしぐさをして誓ったらしく、

     矢(ちか)うとよむ。

     甲骨文字には口(さい(神への祈りの文である祝詞を入れる器の形))をそえた字形が

     あり、儀礼に関する字であることを示す。

     族は氏族旗のもとで誓約する(誓って約束する)儀礼を示し、その氏族の誓約に参加する

     「やから(一族。同族)」の意味となる。

     氏は把手(とって)のある小さなナイフの形で、祖先の祭りの後で行われる氏族の共餐

     (きょうさん(集まって食事をすること))のとき、このナイフで祭りに供えられた肉を

     切り分けた。

     それでこの氏族共餐の儀礼に参加するものを氏(うじ。氏族)といった。

     族は氏族員が集まって行う儀礼であるから「あつまる」の意味ともなる。

     蔟(そう)・簇(そう)に「あつまる」の意味がある。

(白川静 常用字解 平凡社)より

次に字統を調べてみました。

  会意 えん(方人)と矢に従う。

     えん(方人)は吹き流しのついている旗竿の形で、氏族旗であり、氏族軍の将長たるもの

     である。

     矢は誓約するときに用い、矢(ちか)うとよむ字である。

     氏族旗のもとで誓約する氏族の構成員である軍士・族人をいう。

     [説文]七上 に「矢鋒(しほう)なり。之(これ)を束(つか)ぬること族族たり」と鏃

     (やじり)の意にして簇集(そうしゅう)の義とするが、鏃(ぞく)は形声の字で後起き

     の字。

     族とは氏族旗のもとに結集するものをいう。

     [唐書(とうじょ)、突劂(とつけつ)伝]に国を十部に分かって十設といい、設ごとに一箭

     (せん)を賜うたとあり、矢は軍礼において盟約的な意味をもっている。

     旗は氏族の標識とするところであるから、出行するに当たっては必ずその氏族旗を奉じた

     もので、遊・游・旅の字はみな氏族旗(方人)に従う。

     その氏族旗を奉ずるものが、族人であった。

     古代の軍旅は族を単位として編成され、卜辞に王族・多子族・三族・五族などの語が

     あり、金文には[明公き(皀殳)]「唯(こ)れ王、明公に命じ、三族を遣はして東或

     (国)(とうごく)を伐たしむ」、[班(はん)き(皀殳)]「乃(なんぢ)の俗を以

     (ひき)ゐて、王の身を干吾(かんぎょ(攼敔(かんぎょ)))せよ」など、みなその

     氏族軍をいう。

     族の初義は氏族軍、その字は結盟の儀礼を示す。

     卜文には下に祝禱を収める器である口(さい)をそえる字形があり、その儀礼的な意味が

     確かめられる。

     氏族以外の用義は、みな仮借である。

(白川静 新訂 字統(普及版) 平凡社)より

「族」に含まれる「えん(方人)」は「吹き流しをつけた旗竿(氏族旗)」で「矢」は神聖なもので

「ちかう」の意味だったのですね。

合わせて氏族の誓約に参加する「やから(一族。同族)」となるのですね。

白川静先生の大好きな「遊」という字も同じ系列の字だったのですね。


さて今日の一枚は・・・

昨日近所の公園のそばを通った時にスマホで撮りました。

白い桜です。

やっぱりピンボケでした・・・

イメージをお楽しみください。


ケセラおばさんの日々是好日

今日の漢字での常用漢字が終わりましたので・・・ 元々大好きな、空や植物や動物を見つめて行こうと思います。

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