新*今日の漢字* 「各」
毎度毎度ですが、暑いですね。
上の孫は発熱のため昨日はヘロヘロになっていましたが、今日はどうでしょう。
では・・・
新*今日の漢字*
「各」 音読み カク 訓読み おのおの
画数 6画 部首 口
では常用字解で調べてみましょう。
会意 夂と口とを組み合わせた形。
口は「さい」で、神への祈りの文である祝詞(のりと)を入れる器の形。
夂は前に向かう足あとを逆(さか)さまにした形で、上から降りて来ることを示して
いる。
各は祝詞を供えて祈り、神の降下を求めるのに応(こた)えて、天から神が降り来ること
すなわち「いたる」がもとの意味である。
祈って神の降りる事を求めること、神を「まねく(招く)」意味の字が召で、招のもとの
字。
各を添えた格・かく(ぎょうにんべん+各)・かく(しんにょう+各)はみな「いたる」
とよむ字である。
神降(かみお)ろしをして道路を清めることを意味する字が路である。
神霊が並び降りるのが皆であるのに対し、単独で降りるのが各であるから、各には各自
(ひとりひとり、めいめい、おのおの)という意味がある。
(白川静 常用字解 平凡社)より
次に字統を調べてみました。
会意 夂(ち)と口とに従う。
夂は上より降りて来る足先の形で、神霊の降下することを示す。
口は「さい」で、祝禱(しゅくとう)を収める器の形で、祝詞(のりと)で祈ることを
あらわす。
祝禱して神に祈り、それに応(こた)こたえて神霊が降り来ること、すなわち「格(い
た)る」が字の原義。
卜文・金文ではかく(ぎょうにんべん+各)・かく(しんにょう+各)を用いることが
ある。
[説文]二上 に「異詞なり」(段注本)と訓し、口で止(とど)むるも聴かず、「おのお
の」勝手なことをいう義とするが、各自はのとの転義。
神霊の来格することをいうのが字の初義である。
夂のみでなく、上部を降下する人の形に作るものは召、それを拝することを卲(しょう)
という。
それで神霊を招くことを卲各(しょうかく)という。
金文では[宗周鐘(そうしゅうしょう)]に「用(もつ)て丕(おほ)いに顯(あき)らか
なる祖考先王を卲各(せうかく)す」、また[秦公鐘(しんこうしょう)]に「以て卲
(せう)かく(雨かんむり+各)孝享す」とあるものは、みなその意。
各はまた かく(ぎょうにんべん+各)・かく(しんにょう+各)・格・客・かく(雨
かんむり)+各に作る。
また神事のために赴くことを各といい、[小盂鼎(しょうてい)]「王、周廟(しゅうべ
う)に各(いた)る」 ・・中略・・ のように用いる。
・・・中略・・・
各自の義は[書、湯誥(とうこう)]「各(おのおの)爾(なんじ)の典(のり)を守れ」
などの例があるが、後起の義であろう。
神霊の相伴うて降りるのを皆といい、それにより各自の義となったものであろう。
白川静 新訂 字統(普及版) 平凡社)より
「各」という字は下に口(さい)を置いて祈り、その上の「夂」という字は「神様が降りて来る」ことをあらわした字だったのですね。
そして、格や「ぎょうにんべん」や「しんにょう」をつけた字はみな「いたる」とよむ字だそうです
ね。
さて今日の一枚は・・・
昨日干した梅干しです。
昔の人は三日干したそうですが、乾きすぎてもなんなので、今日の夕方にしまおうかな~と思って
います。
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