新*今日の漢字* 「観」
台風の遠い影響でしょうか、夜中から雨風が強まったり、小止みになったりしています。
月曜日から出張で京都へ行っていた息子が昨夜帰宅しました。
では・・・
新*今日の漢字*
「観」 音読み カン 訓読み ---
画数 18画 部首 見
では常用字解で調べてみましょう。
形声 もとの字は觀に作り、音符は雚(かん)。
雚は鸛(かん(こうのとり))で神聖な鳥とされ、鳥占いなどに使われたものと思われ
る。
雚を使って鳥占いをし、神意を察すること、「みる、みきわめる」ことを観といったので
あろう。
勧は農耕儀礼に関する字であるから、観ももと農耕について神意を見ることが行われたの
であろうが、のちひろく「みる、くわしくみる」の意味に使い、遠くまで見ることのでき
る高い建物を観という。
(白川静 常用字解 平凡社)より
次に字統を調べてみました。
形声 旧字は觀に作り、雚(かん)声。
[説文]八下 に「諦̪視(ていし(示+見))するなり」とあって、審(つまび)らかに観
(み)る意とするが、雚は卜辞に「雚藉(くわんせき)」の語があり、農耕儀礼に関する
字と思われる。
また字が鳥の形であることからいえば、それは鳥占(とりうら)の方法により儀礼であ
ろう。
金文の尊の銘に「癸未(きび)、王、圃(ほ)に在りて喬(けう)に雚(くわん)す」と
あり、王朝の圃でその儀礼が行われている。
喬は京のような高楼の形。
その高楼で観望のことが行われるので、京を京観(けいかん)という。
京観は、戦場の屍(しかばね)を収めて塗りこんだ凱旋門(がいせんもん)のような建物
である。
観望・観兵・観遊の義は、農耕儀礼としての雚のぎれいから、次第に引伸したものであろ
う。
「観(み)る」という行為には、呪的にその対象を支配するという意味が含まれている。
白川静 新訂 字統(普及版) 平凡社)より
「観」は「農耕儀礼に関する鳥占いをして、神意を察する」ことのようですね。
のちにひろく「みる、くわしくみる」という意味になったようですね。
さて今日の一枚は・・・
昨日前の柿の木に小さな鳥たちが遊びに来ました。
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