新*今日の漢字* 「退」
主人の車のタイヤが摩耗しているそうで、お友達の修理屋さんにお願いしました。
とりあえず車を見に来る約束をしたのに・・・
主人は遊びに行ってしまったようです。
では・・・
新*今日の漢字*
「退」 音読み タイ 訓読み しりぞ(く ける)
画数 9画 部首 しんにょう
では常用字解で調べてみましょう。
会意 正字は たい(彳+上下に日+夊(すい))とを組み合わせた形。
彳は十字路の形である行の左半分の形で少し歩むの意味がある。
日は食器の き(皀+殳)。
夊は後ろ向きの足あとの形。
たい(彳+上下に日+夊(すい))は祭祀(さいし(祭り))が終わって、
き(皀+殳(食器))に盛った供え物を引き下げる形で「ひく、ひきさげる」の
意味となる。
退却(しりぞくこと)の退には古くは たい(彳+上下に八+豕)を用いてい
る。
霊力を持つ獣である、すい(上下に八+豕)を用いて行為を継続するかどうかを
占い、占いの結果、継続することを遂といい、退くことをたい(彳+上下に八+
豕)という。
のち たい(彳+上下に日+夊)・たい(彳+上下に八+豕)は使われな
くなり、退が「ひく、しりぞく」の意味に用いられる。
(白川静 常用字解 平凡社)より
次に字統を調べてみました。
会意 正字は たい(彳+上下に日+夊に作り、彳(てき)と夊(すい)とに
従う。
彳は行(十字路の形)の左半分。
日は き(皀+殳)とよばれる盛食器の形を略したもの。
夊は後ろ向きの足で、彳と併せて辵(ちゃく)の逆行の形となる。
すなわち字は撤饌の形、神に供えたものをひきさげる意である。
[説文]二下 にたい(彳+上下に日+夊(すい)を正字とし、「卻(しりぞ)くな
り。彳・日・夊に從ふ」(段注本)といい、また たい(彳+内)・たい(しん
にょう+上下に日+夊)を出して、「たい(彳+内)、たい(彳+上下に日+
夊)は或いは内に從ふ。たい(しんにょう+上下に日+夊)、古文は辵に從ふ」
とする。
その古文が今の字形である。
[説文]にまた、「一に曰く、行くこと遲(おそ)きなり」という。
[儀礼(ぎらい)、聘礼(へいれい)]「賓(ひん)三たび退く」の[鄭玄(じょうげ
ん)注]に「三たび逡遁(しゅんじゅん)するなり」、[儀礼、郷射礼(きょうしゃ
れい)]「主人少しく退く」の[鄭玄注]に「猶(なほ)少しく辟(さ)くるなり」と
あって卻く意。
また[段注]に日日遅曳(ちえい)の義とするのは、字形中の日を陽光の義とする解
であるが、日が退いたりするものではない。
金文では[卯(ぼう)き(皀+しゅ)]にも「進退すること有りたまふ」、[しょう
盨(しゅ)]にも「進退すること有り」の語があり、[しょう盨]の字は き(皀+
殳)の形に従うていて、撤饌の義が明らかである。
[卯き(皀+殳)]の字は たい(彳+上下に八+豕)に作り、これは進に対する字
で、道路の呪儀(じゅぎ)に関するものであろう。
たい(彳+上下に八+豕)が退卻、たい(彳+上下に日+夊(すい))が撤饌を
原義とする字であろうが、のち退却にも退の字を用いられる。
(白川静 新訂 字統(普及版) 平凡社)より
打ち出せない字が多く、なんとも訳の分からない文章となってしまいました。
気を取り直して・・・
今「退」と書かれている字には、たい(彳+上下に八+豕)とたい(彳+上下に日+
夊(すい))があったのですね。
たい(彳+上下に八+豕)は進に対する退却を意味する字だったのですね。
もう一方の たい(彳+上下に日+夊(すい))は神様へのお供え物を下げる意味の字だっ
たのですね。
また今の「退」の字のもととしては たい(しんにょう+上下に日+夊)という字があった
のですね。
さて今日の一枚は・・・
汚い字でお恥ずかしいですが、、字が打ち出せれば、写真のような形になります。
PCの扱いが稚拙なので、読みづらい文章となってしまいます。
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