新*今日の漢字* 「犯」
先ほどうっすら日が差したりしましたが、相変わらずの泣き出しそうな曇り空です。
では・・・
新*今日の漢字*
「犯」 音読み ハン 訓読み おか(す)
画数 5画 部首 けものへん
では常用字解で調べてみましょう。
会意 「けものへん」と はん(犯の右側)とを組み合わせた形。
「けものへん」は獣の形。
はん(犯の右側)は人が前向けに俯(うつむ)く形であるから、字形のままに
解釈すると、人が獣の上に乗りかかって獣を犯すの意味となる。
獣を犯すというのは、わが国の古い文献にみえる「畜(けもの)犯せる罪」に
あたることになる。
もとはタブーを犯すの意味であったが、のち犯罪(罪をおかすこと。法をやぶる
こと)・犯法(はんぽう(法をおかすこと))・違犯(法や規則をおかすこと)
・共犯(二人以上の者が共同して罪を犯すこと)のように、罪や法などを「おか
す」の意味に用いることが多い。
(白川静 常用字解 平凡社)より
次に字統を調べてみました。
会意 犬(獣の形)と はん(犯の右側)とに従う。
はん(犯の右側)は人が前向けに俯(うつむ)く形。
字形のままに解すれば、人が獣の上に乗りかかって獣を犯す意となるが、はん
(犯の右側)はその姿勢を示すとみてよい。
[説文]十上 に「侵すなり」とし、 はん(犯の右側)声とするが、はん(犯の右
側)は人の俯(ふ)す形であるから、そのままに解するれば、わが国の[大祓詞
(おおはらえのことば)]にいうところの「畜(けもの)犯せる罪」を示す字と
なる。
[玉篇(ぎょくへん)]に「抵觸するなり」と法にふれる意とするが、原義はタブー
を犯すことをいう。
のちすべて法規を破り、他人を侵犯する意に用いる。
本来犯罪とは、神に対する冒瀆(ぼうとく)を意味するものであった。
[周礼(しゅうらい)、夏官、大馭(たいぎょ)]に、天子の出幸のとき「犯ばつ
(跋の足→車)して遂に驅(か)る」とあり、犬を轢(ひ)き殺して、いわゆる
祖道を行う。
その法は、土を積んで山の形とし、それに木の枝を刺して神主として祀り、こ
れを犬牲とともに轢くのである。
すべて神威や君長をおそれず、その尊厳を冒(おか)すを犯という。
[礼記(らいき)、檀弓(だんぐう)、上]「君に事(つか)へては、犯すこと有る
も隱すこと無し」とあり、それを犯顔・犯諫(はんかん)という。
(白川静 新訂 字統(普及版) 平凡社)より
「犯」はもともと「タブーをおかす」意味だったようですね。
のち「罪や法などをおかす」意味に用いるのですね。
さて今日の一枚は・・・
リビングのソファーの裏側が大好きな末っ子猫のいちごです。
外からは丸見えなんですが・・・
ん?!ガラスに映る姿が・・・
私もちょい見え?
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