新*今日の漢字* 「暴」
今朝、台風が三重県に上陸したそうです。
被害が出ないことを祈ります。
川崎は嵐の前の静けさでしょうか、朝から日差しが強く・・・
あまり動かなくても汗がタ~ラリと垂れてきます。
では・・・
新*今日の漢字*
「暴」 音読み ボウ バク 訓読み あば(く れる)
画数 15画 部首 日
では常用字解で調べてみましょう。
会意 日と獣の死骸(しがい)の形とを組み合わせた形。
獣の死骸が太陽にさらされている形で、「さらす」の意味となり、さらけだすこ
とから、「あばく」の意味となる。
強い日照(ひで)りにさらされて、死骸がたちまち分解してほねがあらわれる
ことから、「たちまち、にわか、あらわれる」の意味に用いる。
暴が暴虐(心があらく、人を苦しめること)・乱暴(荒々しい行いをすること)
のように、「あらい」の意味に用いられるようになって、「さらす」の意味の字
として日を加えた曝(ばく)が使われるようになった。
国語では「あばれる」とよみ、街中で暴れる、暴れん坊のようにいう。
(白川静 常用字解 平凡社)より
次に字統を調べてみました。
会意 日と獣屍(じゅうし)の形に従う。
すなわち曝屍(ばくし)の象である。
[説文]は日部七上のほか、また夲(とう)部十下にも相似た「ぼう(上から日+出
+大+本)」の字を録し、それぞれ異なる解説を加えている。
日部に「晞(かわ)くなり。日に從ひ、米に從ふ」と四文の会意とし、[段注]に
「日出でて、手を竦(そば)めて米を擧げ、之(これ)を曝(さら)す」と説く
が、このような会意のしかたはあるはずがない。
字形は獣屍の上に日を加えたもので、暴露(ばくろ)の意。
[左伝、宣十二年]「今、我が二國をして、骨を暴(さら)さしむ(戦場に死体を残
させる)」の「骨を暴す」というのが初義である。
獣屍の暴露して色が抜け、皋白(こうはく)となったものを皋という。
皋はまた皐(こう)ともかかれるが、いずれも雨ざらし、日ざらしの獣皮の象形
である。
[説文]が夲部にあげる ぼう(上から日+出+大+本)は、皋を皐と記すの同じく
、暴とやや筆画を異にするだけで、同じ字である。
[説文]の夲部の字に「疾(すみ)やかにして趣(おもむ)く所有るなり。日と出
と夲とに從ひ、之を廾(も)つ」とし、ことの速やかであること、暴疾急速の意
とするが、暴の異文にすぎず、ともに暴露の字で、曝の初文である。
暴は日照りにさらされているものであるから、暴疾(ぼうしつ)の意となる。
請雨の儀礼に巫(ふ)を暴(さら)すことがあり、暴巫(ばくふ)という。
また転じ暴虐の意となり、暴戻・暴怒・暴慢のようにいう。
風雨の状態にも暴風・暴雨・暴雷のように用いるが、のち「晞(かわ)く」と
いう字の本義を示すのに、曝の字が作られた。
曝は暴の繁文である。
(白川静 新訂 字統(普及版) 平凡社)より
「暴」はもともとは「獣の死骸が太陽にさらされている」形だったのですね。
暴が暴虐・乱暴ののように「あらい」の意味に使われるようになって、日を加えた「曝」の
字が使われるようになったですね。
日本では「あばれる」とよみ、「暴れる」「暴れん坊」のように使われているのですね。
さて今日の一枚は・・・
昨日に引き続きミョウガのつぼみですが・・・
隠れているバファローのような形です。
気性のおとなしいバファローですので、暴れません。
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