新*今日の漢字* 「私」
昨夜からの雨も孫たちが出かけるころにはあがりました。
今日は最高気温が28度ぐらいまで上がるそうです。
では・・・
新*今日の漢字*
「私」 音読み シ 訓読み わたくし わたし
画数 7画 部首 禾
では常用字解で調べてみましょう。
会意 禾(か)と厶(し)とを組み合わせた形。
禾は稲などの穀物。
厶は耜の形。
耜を使って耕作する人を私という。
私は私属(一家に従属すること)の耕作者、隷農をいい、「わたくし」の意味と
なる。
[韓非子(かんぴし)、五蠹(ごと)]に「厶(わたくし(私))に背(そむ)
く、之(こ)れを公と謂(い)ふ」と公私相対する語とするが、公は宮廷の中の
儀礼を行う式場の平面形である。
だがその身分関係からいえば、公は領主、私人はそれに従属する者で、支配・
被支配の関係で公私という。
(白川静 常用字解 平凡社)より
次に字統を調べてみました。
会意 禾(か)と厶(し)とに従う。
禾は稲などの穀物。
厶は耜(耜の右側の形)の象形。
耜を用いて耕作する人を私という。
[説文]七上 に「禾なり」というがその用例はなく、私とは私属の耕作者で、隷農
的身分のものをいう。
[韓非子(かんぴし)、五蠹(ごと)]に「私に背く、之(これ)を公と謂ふ」とい
うが、公(こう)は祭祀儀礼(さいしぎれい)の行われる場所の平面形で、厶に
従う字ではない。
公は族長貴族、私はその私属の隷農である。
[詩、小雅、大田(だいでん)]「我が公の田に雨ふり 遂に我が私に及べ」の私は
私有地。
またその耕作権をもつ隷農をいう。
[大雅、崧高(すうこう)]は、謝城の建設を歌うものであるが、私人(しじ
ん)を遷(うつ)さしむ」とあり、私属の農夫を入殖させることをいう。
私とはその身分をいう。
「私(ひそ)かに」の意に用いる窃私(せつし)・私親などは、その転義。
わが国では自称の「わたくし」の字に用いる。
私の字義との関係に興味がもたれる。
(白川静 新訂 字統(普及版) 平凡社)より
「私」は「私属の耕作者、隷農」をいうのですね。
難しいことばですね、おそらく「貴族や族長の家に所属する農夫」と思われます。
日本では自称の「わたくし」の字に使われているのですね。
さて今日の一枚は・・・
夏の始めに植えたクロサンドラという植物が再び花をつけました。
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