新*今日の漢字* 「射」

今回の台風は各地に通過後も甚大な影響を及ぼしています。

わが家のアパートも昨年の台風で飛んだ瓦と反対側の棟瓦が一部外れたようで・・・

今日の夕方に見に来てくれるそうですが、雨が降っています、どうなりますか・・・

では・・・

新*今日の漢字*

「射」 音読み  シャ    訓読み  い(る)

    画数  10画    ぶしゅ 寸

では常用字解で調べてみましょう。

  会意 古い字形は弓と矢と又(ゆう(手の形))とを組み合わせた形。

     弓に矢をつがえて射る形で、「いる」の意味となる。

     のち弓と矢の部分を誤って身とし、[説文(せつもん)]五下 には「弓弩(きゅう

     ど(弓と石弓(いしゆみ)))、身より發(はつ)して、遠きに中(あた)るな

     り」としているが、身はみごもっている女を横から見た形で、これに寸(手)を

     加えても弓を射る意味とはならない。

     矢は神聖なものであるから、弓を引いて矢を放つことは場所を祓(はら)い清め

     るときの重要な儀礼として行われた。

     のち鉄砲を撃つの意味に用いる。

(白川静 常用字解 平凡社)より

次に字統を調べてみました。

  会意 初形は弓と矢と又(ゆう(手の形))とに従う。

     弓に矢をつがえて、之を放つ形。

     いま弓矢の形を身と誤り釈して、その形義をえがたいものとなった。

     すでに金文の字形に(身+矢)のように誤ったものがある。

     [説文]五下 に「弓弩(きゅうど)、身より發して、遠きに中(あた)るなり。

     矢に從ひ、身に從ふ」とするのは、誤った字形によって説くものである。

     射儀は古代の儀礼のうち極めて重要なもので、祭祀(さいし)や饗宴(きょうえ

     ん)・会盟などのとき、その儀礼に先だって、会射して場所を修祓(しゅうふ

     つ)し、その清明を誓うことが行われ、金文にもその例が多くみえている。

     [儀礼(ぎらい)、郷射礼(きょうしゃれい)]の郷射は、古くは かい(卯の真ん

     中に合)射とよばれていたもので、金文の[令鼎(れいてい)]「有(いう)し

    (辭の辛→司(有司))と師氏小子と くわい(卯の真ん中に合)射す」、・・・

     中略(文献例)・・・

     ・・・のように、両班の間で行われる。

     郷射礼の原型と考えられるものである。

     射にまたエキの音があり、[瓷、周南、葛覃(かつたん)]「之(これ)を服して

     斁(いと)ふ無し」を[礼記(らいき)、緇衣(しい)]に「射(いと)ふ無し」に

     作る。

     [礼記、射義]に「射の言爲(た)るは、繹(えき)なり。或いは曰く、舎(しゃ)

     なりと。繹なる者は、各々己の志を繹(たづ)ぬるなり」というが、射は古く

     は、祓邪(ふつじゃ)の儀礼であった。

     生子のとき、桃弧棘矢(とうこきょくし)をもって四方を射る儀礼があり、また

     鳴弦や弾劾の弾も弓による呪儀(じゅぎ)である。

     射に繹の音があるのは、睪(えき)に釋(しゃく(釈))の音があるのと同じで

     ある。

(白川静 新訂 字統(普及版) 平凡社)より

「射」はもとは「弓と矢と又(ゆう(手に形))」だったのですね。

矢は神聖なもので、弓を引いて矢を放ち場所を祓い清める重要な儀礼として行われたよう

ですね。

のち鉄砲を撃つ意味にも使われるのですね。


さて今日の一枚は・・・


雨後の竹の子ならぬ、雨後のミョウガです。

ケセラおばさんの日々是好日

今日の漢字での常用漢字が終わりましたので・・・ 元々大好きな、空や植物や動物を見つめて行こうと思います。

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