新*今日の漢字* 「宅」
昨日買い物へ行こうと川沿いの道を歩きながら・・・
「鴨いるかな~?」とフェンス越しにのぞき込むと・・・
「!!?えっ?う?・・・鵜?」
そこにいたのは鵜飼いでおなじみの「鵜」でした。
合計で5羽ぐらいいました。
浅い川でも一応潜って魚を捕っているようでした。
では・・・
新*今日の漢字*
「宅」 音読み タク 訓読み ーーー
画数 6画 部首 宀
では常用字解で調べてみましょう。
形声 音符は乇(たく)。
乇は[説文]六下 に先端が伸びて物に寄り掛かる草の葉の形であるとする
が、宅・毫(はく)・託などの字からすると、草の葉による占いの方法を示す字
であろう。
託は神の仰せを聞く意味であり、宅は建物を建てるとき、神意を聴く方法を
示す字であろう。
宀(べん)は祖先を祭る廟(みたまや)の屋根の形。
甲骨文に「三帚(さんぷ(婦))は新寢(しんしん(廟))に宅(を)らん
か」とあり、これは廟の中で神託(神のお告げ)を求め、神意を受け取るという
意味であろう。
それで宅はもと神意のあるところ、、聖なもののおるところという意味であろ
う。
のち人のおるところをいい、「おる、すむ、すまい、やしき」の意味に用い
る。
(白川静 常用字解 平凡社)より
次に字統を調べてみました。
形声 声符は乇(たく)。
[説文]七下 に「人の託居する所なり」(段注本)とし、古文二字を録す
る。
[書、堯典(ぎょうてん)]「嵎夷(ぐうい)に宅(を)らしむ」、また[儀礼(ぎら
い)、士相見礼(しそうけんれい)、鄭玄(じょうげん)注]に「宅は致仕
の者を謂ふなり。官を去りて、宅に居るなり」とするが、宀(べん)は廟屋
(びょうおく)の屋根の形であるから、本来は廟中に居る儀礼をいう字であろ
う。
卜辞に「三帚(さんぷ(婦))は新寢に宅(を)らんか」「今(こ)の二
月、新寢に宅らんか」のように、みな寝廟に宿することを卜する辞である。
あるいはこれによって、神意を計ることがあり、神霊の依託を受けたのであろ
う。
・・・中略(文献例)・・・
これらの例によって考えると、宅は人の居るべきところではなく、神聖の
あるところで、卜辞の寝廟に宅ることを卜するものは、そこに宿して神の
憑依(ひょうい)を受け、神意を度(はか)り受ける意があったものと思われ
る。
(白川静 新訂 字統(普及版) 平凡社)より
「宅」は説文解字では今の使われ方のように「人の託居する所なり」となっているようです
が、「宅」を構成する「宀」が「廟の屋根」であったり、他の文献例からもと「神意のある
ところ、聖なもののおるところ」の意味だったようですね。
のち「おる、すむ、すまい、やしき」の意味に用いられるのですね。
さて今日の一枚は・・・
スマホの画像ではカワウなのかウミウなのか分かりませんが・・・
そばにいた人の話だと・・・
この平瀬川のそそぐ多摩川にはたくさんの鵜が居るそうです。
わが家の子どもたちが小学生だったころ・・・
この川には洗剤の泡がありました。
下水道が完備され、川がきれいになり、アユを放流する人たちが居たりして、豊かな自然を
取り戻してきました。
ここへ住んで40年余り、いろいろな野生動物と出会いましたが、鵜は初めてでした。
でも・・・川の魚は生き延びれるのかな?
うれしい反面、心配事もできました。
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