新*今日の漢字* 「尊」
日差しがうれしい午前中となりました。
昨日はお休みだった孫たちも学校へ行き、自分の時間が使えます。
では・・・
新*今日の漢字*
「尊」 音読み ソン 訓読み たっと(い ぶ) とうと(い ぶ)
画数 12画 部首 寸
では常用字解で調べてみましょう。
会意 もとの字は そん(噂の口無し)に作り、酋(しゅう)と寸とを組み合わせた
形。
古い字形は酋と廾(きょう(左右の手を並べた形))とを組み合わせた形。
酋は酉(酒樽(さかだる)の形)から酒気の現れている形。
ハ(八)は酒器の発することを示す。
尊(の旧字体)は酒樽を両手で捧げて神前に置く形で、酒樽の意味となる。
金文には ふ(𠂤+口のような物(阝。もとの形は縦画に上が平らな三角が三個
ついている形)で、神が天に陟(のぼ)り降りするときに使う神の梯(はし
ご)の形)の前に置く形がある。
尊を「たっとぶ、とおうとい、とうとぶ」の意味に用いるが、それは酒樽を賜う
ことによって位階の順序が定められたからであろう。
(白川静 常用字解 平凡社)より
次に字統を調べてみました。
会意 旧字は そん(噂の口無し)に作り、酋(ゆう)と寸(て)とに従う。
卜文・金文の字形は酋と廾(きょう)に従う。
酋は酒気(八の形)が上部にあらわれている酒樽の形。
その酒樽を両手(廾)で捧げる形が尊(の旧字体)であり、神霊の前にこれを
置いて祀(まつ)るのである。
[説文]十四下 に「酒器なり。酋に從ふ。廾は以て之(これ)を奉ず」とし、され
に[周礼(しゅうらい)、春官、司尊彝(しそんい)]にいえる六尊(りくそん)の
名をあげている。
[春官、小宗伯(しょうそうはく)]に祭祀(さいし)、賓客に用いる酒気とする。
酒器として尊のほかに、凡(およ)そ彝器(いき)として祭祀・儀礼に用いる
ものは、すべてこれを そん(阝+上下に酋+廾)という。
そん(阝+上下に酋+廾)は尊を神梯(しんてい)の形(ふ。阝)の前におく形
で、金文では作器・器名をいうとき、「寶(そん)壺(ほうそんこ)」「寶(そ
ん)鼎(ほうそんてい)」「寶(そん)き(皀+殳)(ほうそんき)」「寶
(そん)彝(ほうそんい)」のように、器種にかかわらずに そん(阝+上下に
酋+廾)を加える。
祭器というほどの意であろう。
尊は酒樽の意より、尊卑の意に用いる。
尊爵の礼によって、その尊卑の次第が定まるからであろう。
のち敬語として、尊を冠して用いる。
(白川静 新訂 字統(普及版) 平凡社)より
「尊」は「酒気の立ち上る酒樽を手で捧げ持ち神前に置く形」を表していたのですね。
なぜ、酒樽を神前に置く「尊」が「とうとい」のかというと、酒樽を賜うことによって位階
(地位?)の順序が定められていたからのようですね。
さて今日の一枚は・・・
ちょっとピンボケですが・・・
先日実家へ行ったときにベランダから見えた富士山です。
思いのほか大きく見えました。
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