新*今日の漢字* 「暖」
今日も寒い曇り空の1日になりそうです。
暖房なくしては過ごせそうにありません。
では・・・
新*今日の漢字*
「暖」 音読み ダン 訓読み あたた(か かい まる める)
画数 13画 部首 日
では常用字解で調べてみましょう。
形声 もとの字は(煖の火→日)に作り、音符は爰(えん)。
[説文(せつもん)]十上 に煖(だん)の字をあげるが、煖は煗(だん)と同字で
ある。
おそらくこの煗が最初の字であろう。
煗は音符は耎(ぜん)。
耎に だん(亻+耎)の音がある。
耎は頭髪を切った巫祝(ふしゅく(神に仕える人))を正面から見た形。
飢饉(ききん)のとき、巫祝を焚(や)いて雨乞いをする儀礼がある。
煗・煖・暖は「あたたか、あたたかい、あたためる」の意味に用い、今は暖の字
を使用する。
(白川静 常用字解 平凡社)より
次に字統を調べてみました。
形声 旧字は だん(煖の火→日)に作り、爰(えん)声。
爰には暖(だん)の声がなく、子の形声には混乱がある。
[説文]十上 に煖(けん)があり、「溫かなり」という。
暖と声義が同じであるが、煖も爰声従う。
暖は暄(けん)と同字で、もと暄の異文である。
[礼記(らいき)、楽記(がくき)]「之(これ)煖(あたた)むるに日月を以て
す」は暖の意であるが、その音は許袁(きょえん)の反(ケン)、すなわち暄の
異文。
また[礼記、王制]「七十は帛(きぬ)に非ざれば煖かならず。八十は人に非ざれ
ば煖かならず。九十は人を得と雖(いへど)も煖かならず」の煖は、煗が元の字
である。
[説文]には煖・煗の字があるも暖・暄の字がなく、暖・暄は宋(そう)以後の字書
に至ってみえる。
爰(えん)はもと喩母(ゆぼ)の字であるから、炎(えん(談))・也(い
(蛇(だ)))など、音の関係をたどりえないわけではないが、暖は煗と声義の
混じた字のように思われる。
(白川静 新訂 字統(普及版) 平凡社)より
「暖」の字は[説文]にはなく、宋以後にみえる漢字なのですね。
[説文]には煖・煗の字があり、「暖」は「煗」と音と意味が混ざったように思われるのです
ね。
煗・煖・暖は「あたたか、あたたかい、あたためる」の意味に用いられ、今は暖の字を使用
するのですね。
さて今日の一枚は・・・
庭の隅っこで忘れかけていたドウダンツツジの紅葉?黄葉?です。
来年もすずらんのようなかわいい花が咲いてくれますように!
0コメント