新*今日の漢字* 「宙」

今年の夏前にご近所の家に同居されたご両親がお父様の体調の関係で、

今度は娘さんの家に移られることになったそうで・・・

昨日ご挨拶があり、今日引っ越されました。

そしてわが家では昨夜、下の孫が嘔吐したそうで、病院への送り迎えと・・・

バタバタとしていました。

では・・・

新*今日の漢字*

「宙」 音読み  チュウ    訓読み  ---

    画数  8画    部首  宀(うかんむり)

では常用字解で調べてみましょう。

  形声 音符は由(ゆう)。

     由に抽(ちゅう(ぬく))・紬(ちゅう(つむぎ))の音がある。

     [説文]七下 に「舟輿(しゅうよ(舟と車))の極(いた)り覆(おほ)ふ所

     なり」とあり、水陸の果ての意味とする。

     [淮南子(えなんじ)、斉俗訓(せいぞくくん)]に「往古來今(おうこらいこ

     ん(昔から今に至るまで))、之(こ)れを宙と謂(い)ひ、四方上下、之れ

     を宇と謂ふ」とあり、宙を時間、宇を空間の意味とするが、宙も宇もともに宀

     (べん(祖先の霊を祭る廟(みたまや)の屋根の形))に従う字であるから、

     宙も空間の意味のはずである。

     由は瓢箪の類の実が熟して溶け、殻の中が空っぽになった形で、宙は「ひろい、

     ひろいもの」の意味に用い、宇宙(あらゆる天体を包みこんだ、われわれの周囲

     に果てしなく広がる空間)のようにいう。

(白川静 常用字解 平凡社)より

次に字統を調べてみました。

  形声 声符は由(ゆう)。

     由に抽(ちゅう)・ちゅう(言+由)の声がある。

     [説文]七下 に「舟輿(しうよ)の極(いた)り覆(おほ)う所なり」とあり、

     水行陸行の果てまで覆う意とする。

     天が地を覆うという意であろう。

     [淮南子(えなんじ)、斉俗訓(せいぞくくん)]に「往古來今(らいこん)、之

     (これ)を宙と謂(い)ひ、四方上下、之を宇と謂ふ」とあって、宙を時間、

     宇を空間の意とする。

     宇・宙はともに宀(べん)に従うていて建物の象であり、宙は空間を示す語で

     あたはずであるが、のち分別して空間を宇、時間を宙としたのであろう。

     [淮南子、覧冥訓(らんめいくん)]の[高誘(こうゆう)注]に、宇を屋簷(くえ

     ん)、宙を棟梁の意としているが、その方が初義であろう。

     由に軸(じく)の意があり、棟梁の義に通じる。

     由は[説文]にみえず、古い文字資料にもなくて字源を確かめがたいが、おそらく

     初文は卣(ゆう)にして、瓠(ひさご)などの実が熟して溶け、殻の中が虚空と

     なった形であろう。

     それで外殻のみあって、内実のないものを宙という。

(白川静 新訂 字統(普及版) 平凡社)より

「宙」は[説文]では「水陸の果て」の意味としているのですね。

また[淮南子、斉俗訓]では「宙は時間、宇は空間」という解釈のようですね。

ところが「宀」は「祖先の霊を祭る廟の屋根の形」なので、宙も宇も「空間」の意味のはず

であるという白川先生の解釈なのですね。

そして「宙」に含まれる「由」は瓢箪などの実が熟して溶けて、中が空っぽになった形なの

で、「宙」は「ひろい、ひろいもの」の意味に用い、宇宙(あらゆる天体を包みこんだ、

われわれの周囲に果てしなく広がる空間)のようにいうのですね。


今朝の空模様です。

ケセラおばさんの日々是好日

今日の漢字での常用漢字が終わりましたので・・・ 元々大好きな、空や植物や動物を見つめて行こうと思います。

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