新*今日の漢字* 「中」
今日は娘が仕事なので、外孫を預かりました。
明日でちょうど6ヶ月になるそうです。
ただいま、ハイハイの練習中で、おもちゃを前に置くと・・・
なぜか、後ずさりをしてしまいます。
ところが我が家のお姉さん猫の三毛猫を見かけると一変し、
寝返りをうったり、お腹を中心に回ってみたりと猫に一直線に進みます。
猫好きは遺伝するのでしょうか?
では・・・
新*今日の漢字*
「中」 音読み チュウ (ジュウ) 訓読み なか
画数 4画 部首 |(ぼう・たてぼう)
では常用字解で調べてみましょう。
象形 旗の形。甲骨文字・金文には旗竿の上部と下部に吹き流しを付けた字形があるが、
この吹き流しは旗によって軍の行動を指揮するときの標識となる。
殷王朝の軍は左軍・中軍・右軍の三軍で編制されていた。
この旗は中軍の旗で、中軍の将は元帥として全軍を統率した。
それで中は「なか、まんなか」の意味となり、また「なかほど、なかがわ、うち、
ただしい」などの意味に用いる。
(白川静 常用字解 平凡社)より
次に字統を調べてみました。
象形 旗竿の形。
卜文・金文には上下に吹き流しをつけた形のものあり、中軍の将がもつ旗の形である。
[説文]一上 に篆文及び古文の形はみな正しくないが、籀文(ちゅうぶん)は上下に
吹き流しがある。ただ上下の吹き流しが左右に靡(なび)く形とするのは
理に合わない。
[説文]に「而(じ)なり」とするも訓義が合わず、[繋伝(けいでん)]には
「和なり」とし、これに従うものが多い。
而(じ)はおそらく内の誤字と思われ、宋(そう)本の一部に「内なり」と
するのがよい。
また、[説文]に「口と丨(こん)とに従ふ。上下通ずるなり」と、上下の意が
よく通達すると解するのは全くの附会である。
[玉篇]に「和なり」と訓するも、なおその意による。
*中は軍旗で中軍の将が樹(た)てるものであった。
殷の軍は左軍・中軍・右軍の三軍編成で、その中で吹き流しをつけているのは
中軍の旗で中軍の将がすなわち元帥であり、軍の統率者であることを示す。
卜辞に「中に立(のぞ)まんか」とは、中軍の将たる元帥として、その軍に
涖(のぞ)む意であろう。
大中小のときの中には吹き流しを加えず、軍の左中右の中と字形に区別があるが、
なお旗竿の形である。
[説文]にあげる篆文や古文の形は口(さい)に従うているが、口(さい)は
祝禱(しゅくとう)を入れる器であり、これは祭祀に用いるもので、木の枝に
これを加えるものは史。全く系統を異にする字である。
*中軍の中よりして、すべて中央・中心・中正の意となり、また外に対して内、
体に対して心を意味する。
また中間に介在するものをいい、役人が官民の間にあって私腹をこやすことを
中飽という。
(白川静 新訂 字統(普及版) 平凡社)より
中という字は旗竿の形だったのですね。
字統の方は後漢の許慎に対する異議申し立て字説集なので、いろいろな例をあげて異議を
唱えています。
こういう大変な努力によって、口(くち)→口(さい)となどという事が定説になっています。
説明文を読みながら「封神演義(ほうしんえんぎ)」という本を思い出しました。
殷王朝と次の周王朝との間の戦いを描いた物語です。
この「演義」は歴史上の事実をおもしろく脚色し、俗語をまじえて平易に述べた小説。
だそうで、封神演義、三国志演義などがあります。
では今日の一枚は・・・
今朝5時半頃のいつもの窓から見える空です。
雲がきれいだったのでついついパチリ。
朝から気分よくスタートできました。
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