新*今日の漢字* 「雲」
今日は久々に幼稚園児の内孫のお迎えに行ってきました。
雨が降っているような、降っていないような微妙な空模様だったので、
遊具で遊ばず、早々に帰宅しました。
では・・・
新*今日の漢字*
「雲」 音読み ウン 訓読み くも
画数 12画 部首 雨
では常用字解で調べてみましょう。
形声 音符は云(うん)。
云は雲の流れる下に竜の捲(ま)いている尾が少し表れている形で「くも」をいう。
云が雲のもとに字である。
後に雨をを加えて雲の字となり、云は「云(い)う」のように別の意味に
使われるようになった。
雲は群がり集まるものであるから、多くのものが群がって区別しがたい状態のものを
言うことがある。
紜(うん(みだれる))は糸がもつれて乱れること、
耘(うん(くさぎる))は耒(すき)で土を耕し、その土が細かく打ち砕かれる
ことをいう。
(白川静 常用字解 平凡社)より
次に字統を調べてみました。
形声 声符は云(うん)。
云は雲の初文。のち雨を加えて雲となった。
[説文]十一下 に「山川の气(き)なり。雨に従ふ。云は雲の回轉(かいてん)する
形に象る」とするが、云は雲気の流れる下に、雲中の竜が尾をうちに撒いている形で、
雲の仮名には龍がいると考えられていた。
[説文]の解は古文第二字によるものであるが、その字形は古意を失ったものである。
雲は卜辞において自然神的な霊格をもつものとされており、
「各(きた)れる云(くも(雲))ありて、東よりす。面母(めんぼ)なり」のように、
方位やその雲気によって、それぞれ特定の名がつけられていた。
云に近い字形のものに旬があり、これも竜形の神と考えられいたらしく、
その勹(ほう)は九の形に近く、また竜がその尾をうちに撒く形である。
中略
卜辞には雲神に燎祀(りょうし)を行う例が多く、古い時代にはその祀礼がさかんで
あったが、[周礼]の時代には、雲は自然神的な性格を失ったのであろう。
云声の字には、なかに気がたちこめる氤氳(いんうん)の意を含むものが多い。
(白川静 新訂 字統(普及版) 平凡社)より
まず気になったのが、「氤氳(いんうん)」ということで調べてみました。
「生気・活力が盛んなさま。」ということでした。
雲の下の部分の「云」は竜の尻尾だったのですね。
昔の人は太陽を隠したり、雨を降らしたり、雷を鳴らしたりする雲にただならぬものを
感じて、神や竜という形で崇めていたのでしょうか。
このことを書きながら、もののけ姫のラストシーンを思い出しました。
「ししがみ」の消えた後にまた草木は生えてきましたが・・・
以前のような神宿る景色ではなくなってしまった。
八百万の神は消えてしまったのでしょうか。
では今日の一枚は・・・
紫式部のつぼみです。
この植物は花よりも薄紫の実が特徴的でしょうか、控えめな花です。
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