新*今日の漢字* 「夏」
台風は川崎を足早に通り過ぎ穏やかな日になっています。
そんな穏やかな朝に珍しい訪問者(?)がありました。
詳しくは後ほど。
では新*今日の漢字*
「夏」 音読み カ ゲ 訓読み なつ
画数 10画 部首 夊(ずいにょう ふゆがしら)
では常用字解で調べてみましょう。
象形 舞楽用の冠(かんむり)をつけ、両袖(りょうそで)を振り、足を前にあげて
舞う人の形。
古い楽曲の名には、九夏・三夏のように言うものが多い。
夏に大きいという意味があるのはその舞楽する人たちの顔が大きく、体が大柄で
あったからであろう。
夏を中夏のように中国の意味使うことがあるが、中国の歴史に見える夏・西夏という国は
だいたい西方から興った国であるから、夏は主として西部の民族をいう語であったと
思われる。
夏を季節の名の「なつ」の意味に使うことは、春秋期(紀元前七七〇~前四〇三年)の
金文に至って初めてみえるものであるから、古い使用法ではない。
夏の異体字である(か)の省略形である疋(が)は、のち[詩経]の大雅・小雅の雅の
代わり使われることがある。
[詩経]の大雅・小雅の詩篇には、舞楽のときに歌われた詩があったと考えられる。
(白川静 常用字解 平凡社)より
次に字統を調べてみました。
象形 舞冠を被(かぶ)り、儀容を整えて舞う人の形。
[説文]五下 に「中國の人なり、夊(すい)に從(した)ひ、頁(けつ)に從ひ、
𦥑(きょく)に從ふ。𦥑は両手、夊は両足なり」として古文一字を録する。
正篆(せいてん)の字形は金文の[秦公き]にみえるものと同じく、秦篆の遺象を存する
ものとみてよい。
古くは九夏・三夏とよばる舞楽があり、[周礼、春官、鍾師(しょうし)]に「凡そ樂事
には鍾鼓を以て九夏を奏す」とその楽章の名をあげている。
夏はその舞容を示す字形である。
これを中華の義とするのは、その舞楽こそ文雅・文明を示すものであるというので
やがてその自称となった。
中略
夏王朝は、もと西北地区の彩陶文化圏の古王朝として伝承されるものであり、
のちその地に周(しゅう)・秦(しん)が興った。
秦が自らを夏と称するのはそのゆえんである。
夏は舞容を示す字であり、その足を前にあげて舞う形は(か)。
中略
「(か)祀(かし)」というのは夏祀のことである。
(か)は雅と通用する字であるから、[詩]の[大雅][小雅]は(か)の省文である
疋(が)を用いて、[大疋][小疋]のようにしるすことがある。
夏を四季の名に用いることは春秋期の金文にみえ、仮借の義。
後略
(白川静 新訂 字統(普及版) 平凡社)より
う・・ん解説に出てくる文字が難しすぎて私の頭もパソコンの変換もついて行けませんでした。
夏は冠をつけて両袖をあげて踊る形だったのですね、気になる方はぜひ白川フォントをご参照
ください。
文字としての「夏」は象形なのですが、「なつ」として用いるのは仮借(かしゃ)としての用法
だったのですね、長い時の流れの中でいろいろ変化している漢字ますます興味津々になります。
お待たせしました、では今日の一枚は・・・
珍しい訪問者(?)は玉虫(たまむし)です。
幼稚園の登園の付き添いから帰ってきた虫嫌いのお嫁さんが見つけました。
「キラキラしているきれいな虫が落ちているんですが・・・」と帰宅。
慌てて玄関から飛び出して玄関から2mぐらいの所で拾いました。
人生で4~5回目のご対面です。
とりあえず、孫たちに見せるので孫の虫かごに入れて、猫に襲われないように高いところに
提げてあります。
なんか良い事が起きそうな・・・
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