新*今日の漢字* 「家」
九州地方では豪雨の被害がある中でさらに雨の予報が出ています。
これ以上の災害が起こらないように祈るばかりです。
では・・・
新*今日の漢字*
「家」 音読み カ ケ 訓読み いえ や
画数 10画 部首 宀(うかんむり)
では常用字解で調べてみましょう。
会意 宀(べん)と豕(し)とを組み合わせた形。
家を示す宀(建物の屋根の形)の下に、犠牲(いけにえ)として殺された犬を加える。
家とは先祖を祭る神聖な建物である廟(みたまや)のことである。
そのような建物を建てるときには、まず犠牲を埋めて、その土地の神が怒らないように
鎮めるために地鎮祭を行うのである。
古い字形では、犬は殺されたものとして、尾を垂れた形に書かれている。
今の字形では宀の下が豕(豚)であるため、昔は人も豚も同じ屋根の下にいっしょに
住んだのであるなどと説明されていた。
甲骨文字や金文の字形によって宀の下は犬であり、建築の前に奠基(てんき(地鎮))
として埋められたものであることが明らかとなってきた。
家はもとは祖先を祭る廟であるが、これを中心として家族が住んだので、
人の住む「いえ、住居」の意味となった。
家族によって家柄が構成されるので、住居としての建物の意味だけではなく、
家族・氏族のあり方をも含めて家という。
(白川静 常用字解 平凡社)より
次に字統を調べてみました。
会意 宀(べん)と豕(し)とに従う。
宀は建物の屋根の形。
卜文・金文の字形は明らかに宀の下に犬を加えている。
古くは犬牲に従う字で、家の奠基(てんき(地鎮))のために犬を犠牲とした。
[説文]七下 に「居なり、宀に從ひ、豭(か)の省聲」という。
この省声説は、家を形声の字とするために、強いて声の誓い字を求めたものにすぎない。
[段注]に「按(あん)ずるに、比の字は一疑案爲(た)り」というが、卜文・金文は
もとより、[魏石経(ぎせいきけい)]の字も犬の形に従うており、「犬牲を埋めて奠基と
する建物」の意味である。
その構造は同じく犬牲を用いる冢(ちょう)(塚)や墜(ち)(地)と似ている。
いずれも神霊を祀るところで、家も卜辞に「上甲(じょうこう)の家」とあるように、
先王の祀所(ししょ)を家というのが古義であった。
屋は殯(もがり)のための板屋(ばんおく)で、[詩、秦風(しんぷう)、車鄰
(しゃりん)]「其の板屋に在り」はその意。
室は太室・玄室で、みな祀所をいう字である。
のち家屋・家族・家系・家格・家名など、氏族の単位を家をもっていう。
(白川静 新訂 字統(普及版) 平凡社)より
まず、「宀(うかんむり)」は「べん」という字であるということはこの勉強を始めて知りました。
次に今は宀の下は「豕(し)(豚)」になっていますが、甲骨文字や金文の時代は
「犬」だったということです。
しかもその犬は家畜やペットということではなく、犠牲(いけにえ)だったのです。
それを犬牲(けんせい)といいます。
ほかにも、もと犬だったパーツには「器」があります。
詳しくはまたの機会に。
では今日の一枚は・・・
外孫が大好きな三毛猫を追いかけて玄関までハイハイしました。
あまり速く動くのでピントが合わずこんな感じですみません。
追い詰められた三毛猫が今まさに向きを変えて逃げようとしているところです。
実はママや私たちを見た時よりも三毛猫を見た時の笑顔は良い笑顔です。
声を立てて笑い、少しむせこみながら、バタバタと追いかけます。
三毛猫は孫がご機嫌斜めのときの救世主です。
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