新*今日の漢字* 「魚」
今日は朝から雨模様で、湿気は多いですが、気温が上がらず、過ごしやすい日となりました。
では・・・
新*今日の漢字*
「魚」 音読み ギョ 訓読み うお さかな
画数 11画 部首 魚
では常用字解で調べてみましょう。
象形 上から見た魚の形。
今の字形は下が灬(火、烈火)の形であるが、それはもと魚の尾の形。
魚は水深く住むもので霊物とされ、「詩経、小雅、魚藻」には祖先の霊を祭る廟に
供えて祭ることが歌われ、紀元前十世紀ころ、周王は霊廟(みたまや)のある辟雍
(へきよう)の大きな池で、自ら舟に乗って魚を捕り、これを廟に供える儀礼を盛んに
行なっている。
古くは魚を女にたとえていうことがあるのは、魚は陰の精であるとする考えがあった
からであろう。
(白川静 常用字解 平凡社)より
次に字統を調べてみました。
象形 魚の形。魚を上から見た形である。
[説文]十一下 に「水蟲(すいこ)なり。象形。魚尾と燕尾(えんび)と相似たり」
という。
[段注]に「其の尾皆枝(わか)る。故に枝(わか)るる形に象(かたど)る。火に從ふに
非ざるなり」というが、燕尾・火形などみな不要の説である。
金文に魚を図象としてしるすものが多く、王室の祭祀に、魚を供養することを掌る職能的
な部族がいたのであろう。
その祭祀に供する稾魚(こうぎょ(乾魚))を商祭といい、鮮魚には挺祭(ていさい)
という。
それぞれの神事用のよび名である。
古くは魚を矢(つら)ねる礼があり、[春秋、隠五年]「春、公、魚を棠(たう(地名))
に矢(つら)ぬ」というのはその例であるが、、のちの伝の作者はその古礼を知らず、
「禮に非ざるなり」としている。
魚は婦人の象徴とされ、夫人の用いる盤には多く魚文を加え、結婚の祝頌(しゅく
しょう)詩の発想には釣魚の興(きょう)をとり、棄婦の詩には必ずその梁笱
(りょうこう(やな))のことをいい、妻を失った老夫は鰥(かん)、すなわち魚に
涙(眔(とう)。涙の象形字)をそそぐかたちで示される。
(白川静 新訂 字統(普及版) 平凡社)より
そうですね、魚なのに灬(火)がついているのは不思議でした。
下から火をつけたら、みんな焼き魚になってしまいますよね。
尻尾の形だったのですね。
常用字解に載っている篆文までの字形は尻尾の形でした。
その先で変化したのですね。
では今日の一枚は・・・
昨日の朝の空模様ですみません。
雲の雰囲気が少し違いました。
空気が違ったのでしょうか。
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