新*今日の漢字* 「強」

静かな金曜日です。

では・・・

新*今日の漢字*

「強」  音読み  キョウ ゴウ   訓読み つよ(い まる める) し(いる)

     画数   11画     部首  弓

では常用字解で調べてみましょう。

  会意 弘と虫とを組み合わせた形。

     弘は弓の弦(つる)を外した形で、その絃が弓体の外に垂れている。

     弓の弦も虫を加えているのはおそらくその弦が天蚕(てぐす(昆虫のテグスガから

     取り出した糸を酸に浸し、引き伸ばして乾かした白色の糸。強い糸なので釣糸に使う

     ことが多い))であることを示すものであろう。

     その弦が他のもので作った弦よりも強靭(きょうじん(しなやかで強いこと))である

     から「つよい」の意味となり、むりに「つとめる」の意味となり、さらにむりに

     「しいる(おしつける)、しいて」の意味となった。

(白川静 常用字解 平凡社)より

次に字統を調べてみました。

   会意 弘と虫とに従う。

      弘は弓弦をはずした形、その下に虫をししているんは、おそらくその弦は

      天蚕(てぐす)から抽出したもので、字蚕の意であろう。

      天蚕に松脂(まつやに)などを塗り、くすね糸を作る方法が知られていたので

      あるあろう。

      強とはその弓弦の強靭であることをいう。

      [説文]十三上に「あぶ(虫斤)なり」とあり、牛馬の血を吸う虫の名とするが、

      その強(虫斤)(きょうき)が字の原義であるとは思われない。

      字は彊(きょう)と通用するが、彊は金文に疆土(きょうど)の疆に用いる字で、

      強とは別義。

      また(強のムの部分が口)は俗字である。

      弓弦強靭であることから強弓・強力・強固の意となり、むりにつとめる勉強・強行の

      意となり、むり強(し)いる強迫・強制となる。

      [礼記(らいき)、中庸]に、子路が強について問うたとき、孔子は答えていう。

     「南方の強か、北方の強か仰(ある)いは而(なんぢ)の強か。寛柔以て教へ、無道に

      報いざるは、南方の強なり。君子之(これ)に居(を)る。金革を衽(しとね)とし、

      死して厭(いと)はざるは、北方の強なり。而して強者之に居る。故に君子は和するも

      流れず。強なるかな矯(けう)たり。中立してかたよ(イ奇)らず。強なるかな

      矯たり。國に道有るときも塞(さい(節))を變(へん)ぜず。強なるかな矯たり。

      國に道無きときは、死に至るも變ぜず。強なるかな矯たり」と。

      強の道を説いて、至れるものというべきであろう。

      [易(えき)、乾卦(けんか)、象伝(しょうでん)]にも「天行(てんかう)は

      健なり。君子以て自ら強(つと)めて息(やま)ず」の語がある。

(白川静 新訂 字統(普及版) 平凡社)より

釣糸をテグスというのは知っていたのですが、テグスガの吐きだした糸だったのですね。

ということで、調べてみました。

「ヤママユガ科の昆虫。翅(はね)の開張9~12センチ、全体に淡褐色。幼虫はフウ・クスノキなどの

葉を食う。幼虫の絹糸腺からてぐすをとるため、飼育された。中国大陸南部・海南島などに分布。」

(「コトバンク」より)一応日本にはいないようですね。

以前家のそばで、虫も繭も黄色のヤママユと言われる蚕の仲間が大量発生したことがありまして、

繭はきれいでしたが、虫のサイズが5cmぐらいでその下を通りたくないことがありました。

それに釣りはしませんが、ビーズのアクセサリー制作にテグスを使います。

元をたどるとあのテグスが・・・と思いますが、そこから「強」が生まれたのですね。


では今日の一枚は・・・

珍しいトンボがいたので外に出ると逃げられてしまいました。

がっかりしていると、「どうぞお撮りください。」と言わんばかりに動かない蝶がいました。

まぁ、普通のシジミチョウですが、ポージングは決まっていました。

この蝶は具合が悪くて動かないのかな?と思っていたら、しばらくして飛び立ちました。

めでたしめでたし。

ケセラおばさんの日々是好日

今日の漢字での常用漢字が終わりましたので・・・ 元々大好きな、空や植物や動物を見つめて行こうと思います。

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