新*今日の漢字* 「原」
昨日までの涼しさが去り、暑い日が戻ってしまいました。
というか、夏なので戻ってきました、というのが正解でしょうか。
では・・・
新*今日の漢字*
「原」 訓読み ゲン 音読み はら
画数 10画 部首 厂(がんだれ)
では常用字解で調べてみましょう。
象形 崖の間から水が流れ落ちる形。
崖から流れ落ちる水が谷川のもとであるから、原は「みなもと」の意となり、
源のもとの字である。
源の意味から物事の「はじめ、もと」の意味となる。
原を原野、「はら」の意味に用いるのは、同じ音の「げん」と通用したものでもとは
別の字である。
「げん」は(縦に(夂田彖))と辵(ちゃく(しんにょう))とを組み合わせた形。
「げん」の夂(ち)は神が降りてくるの意味、田は網の目のの形で狩りに使う網、
彖たんは獣の形。
「げん」は獣の上に網をかけ、その上に神の降下することを祈る形で、狩猟の前に
狩り場で狩猟の成功を祈る儀礼をいう。
その儀礼を行う狩り場はおおむね草原の地であったので、「げん」は「はら」の
意味となる。
原が「げん」と通用して「はら」の意味に用いられるようになって、源の意味の字として
源が作られた。
(白川静 常用字解 平凡社)より
次に字統を調べてみました。
象形 厂(崖)の間から泉(垂水(たるみ))が流れ落ちている形。
水源の意をあらわす。 源の初文。
平原の原とはもと異なる字である。
水源の意よりして原本・原始・原委(本末)・原因・原由、また推原・遡原(さくげん)
の意となる。
原野の原に用いるが、その本字は「げん」、狩猟を行うところの意である。
原を原野の字に用いるに及んで、その形声字として、源が作られた。
(白川静 新訂 字統(普及版) 平凡社)より
もともと原は崖から水が流れ落ちる形だったのですね。
本来とは違う原野の意味に使われることが増えていき、「さんずい」を付けて、本来の崖から水が
流れ落ちる意味にした「源」が作られたのですね。
古い時代の漢字の世界ではよくあることです。
例えば、「神」本来は雷の形を表す「申」だけでよかったのですが、「さる、もうす」の意味に
使われるようになて、神様の限定マークである「示(ネ)」を付けるようになったようです。
では今日の一枚は・・・
小さいけれどたくさんのスイカです。
主人の実家の畑で採れたものを主人の実姉がくれました。
兄嫁さんは厳選してくれるのですが、実姉は捨てるようなものも「もったいないから」と
言ってくれます。
以前我が家だけでは申し訳ないので「お姉さんの家でも使ってください。」と半分返そうとすると
「家じゃそんな物誰も食べないから!」と言って、そうだとばかりに先ほど畑の隅に捨てた物まで
持たされことがあります。
我が家では熟していないスイカは皮をむいて切り身にしてぬか漬けにしていただきます。
カボチャも熟していなかったらぬか漬けにしてみようと思います。
私の生まれた年は「もはや戦後ではない」と言われた年ですが、戦前、戦中の人のようだと
実家の姉たちに言われる私です。
もったいない、もったいない、活かせるものは活かしきるのが私の生き方です。
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