新＊今日の漢字＊　「後」

今日は朝から良い天気で、気温もぐんぐん上がり、最高気温は横浜で36度になるそうです。

暑い一日になりそうです。

では・・・

新＊今日の漢字＊　

「後」　音読み　　ゴ　コウ　　　訓読み　　のち　うし（ろ）　あと　おく（れる）

　　　　画数　　　９画　　　　部首　　彳（ぎょうにんべん）

では常用字解で調べてみましょう。

　　会意　彳（てき）と幺（よう）と夊（すい）とを組み合わせた形。

　　　　　彳は十字路の形である行の左半分で、道路。

　　　　　幺は御の古い字形に見られるように、糸たばを拗（ね）じった形の呪具（じゅぐ）

　　　　　幺を使って祈り敵が後退する（うしろへしりぞく）ことを求めるので、

　　　　　夊（後ろ向きにした足あとの形）を加える。

　　　　　後は道路で呪器の幺を使って、敵が後退することを求める呪儀である。

　　　　　それで後は「うしろへさがる、うしろ」の意味となり、後ろお意味から「おくれる、

　　　　　あと、のち」の意味となる。

（白川静　常用字解　平凡社）より

次に字統を調べてみました。

　　会意　彳（てき）と幺（よう）と夊（すい）とに従う。

　　　　　[説文]二下　に「遲（おそ）きなり」と訓し、[段注]に幺を小の意とし、小足のゆえに

　　　　　歩行のおくれる意とする。

　　　　　金文の字形では、幺の下に夊をつけ、また、[中山王（ちゅうざんおう）方壺（ほうこ）]

　　　　　のように、各をつける字形もある。

　　　　　あるいは各を略して祝祷を収める器の形である「口（さい）」に従う形もある。

　　　　　幺や口（さい）は呪的儀礼を示す字で、後は道路における呪的儀礼に関する字であろう。

　　　　　各（かく）は祈って神の降下を求めるのに応えて神霊の降り格（いた）る意。

　　　　　幺は御の古い字形の従うところで、御は邪悪なものを禦（ふせ）ぐための呪儀を示す

　　　　　字である。

　　　　　後の古い字形に各や幺を含むのは、後が神を降下させ、敵を禦ぐための呪儀を示す字で

　　　　　あったからであり、後とは後退を意味する字であろう。

　　　　　先後あるいは前後と相対する語であるが、先・前はともに足を清め爪を剪（き）って

　　　　　安全を祈り、先行前駆をなすことであり、後もまた呪儀によって敵の後退を祈るもので

　　　　　ある。

　　　　　守護霊をもつ本貫の地を離れて、他の地に赴（おもむ）くときには、その安全を守る

　　　　　ために、先後にわたって十分な警戒が加えられるが、その方法はおおむねこのような

　　　　　呪儀によるものであった。

　　　　　のち前後をいう語となり、[詩、小雅、緜蛮（めんばん）]に「彼の後車に命ず」のように

　　　　　いう。

　　　　　場所的なものから時間的なものに移されて、子孫を後嗣（こうし）・後人・後裔

　　　　　（こうえい）といい、後学を後進、人を支援することを後援という。

（白川静　新訂　字統（普及版）　平凡社）より　

後は道路で呪術の道具の幺（よう）を使って、敵が後退することを求める儀式だったのですね。

いろいろな占いごとがいろいろな文字を作ったのですね。

暑さも最高潮になってきました。

では今日の一枚は・・・

今日の暑さを予測させるような今朝の５時５５分の空模様です。

太陽が邪魔ものもなく輝いています。