新*今日の漢字* 「語」
昨日の真夏の空と違い、どんよりとした雲に覆われて時折小雨も落ちてきます。
気温も上がらず過ごしやすい日になりそうです。
では・・・
新*今日の漢字*
「語」 音読み ゴ 訓読み かた(る らう)
画数 14画 部首 言
では常用字解で調べてみましょう。
形声 音符は吾(ご)。
吾は口(さい(神への祈りの文である祝詞を入れる器の形))の上に、
上下に横線を加えたⅩ形の木の蓋を置き、祈りの効果を守る意味で、
語は祈りの「ことば」をいう。
言は口(さい)の上に刑罰として入れ墨をするときに使う辛(はり)を置く形で、
裁判や盟約を結ぶときに、もし誓いを守らないときにはこの辛で入れ墨の刑罰を
うけますと神に誓うことばをいう。
このような誓いの仕方をするのは、自分の正しいことを神に対して強く主張する
姿勢を示すためである。
言語(ことば)と連ねて用いるが、言は攻撃的なことばであるのに対して、
語はそのような攻撃から祈りを守ろうとする防御的なことばといえる。
「かたる」の意味に用いる。
(白川静 常用字解 平凡社)より
次に字統を調べてみました。
形声 声符は吾。 吾に敔(ぎょ)・禦(ぎょ)の意がある。
言語は双声にして対文。
言が攻撃的な言語であるのに対して、語は防禦的な言語を意味したものであろう。
[説文]三上 に「論なり」とし、是非を弁論する意とする。
[礼記(らいき)、雑記、下]に「言ひて語らず」とは、是非の論を加えないことをいう。
[詩、大雅、公劉(こうりゅう)]は都づくりのことを歌う詩篇であり、地を定めてそこに
旅寝することを述べたのち、「時に言言(げんげん)し、時に語語(ぎょぎょ)す」
という。
[毛伝]に「直言を言と曰ひ、論難を語と曰ふ」とするが、ここで論議がなされるのは
ことの次第に合わず、「言言語語」は、言霊による地霊慰撫(いぶ)の方法をいうもので
あろうと思われる。
次章に神霊を迎え、供薦して祀ることをいう。
「言言語語」とは、おそらく口合戦(くちがっせん)的な方法による呪儀(じゅぎ)
であろう。
言語謀議には、古く言霊的な方法があったものと思われる。
(白川静 新訂 字統(普及版) 平凡社)より
前に言の所でも出てきましたが、言と語の意味が対義的ものだったのですね。
今の「言語」(ものを言うこと。また、言い方。ことば。(大辞林 第三版))の意味は
いわゆる言霊が消えてしまった意味なのかもしれませんね。
昨日は暑かったので、クーラーをかけた中、午前午後と孫たちがゲームで遊んでいきました。
今日はいまだ姿を現さず、静かです。
では今日の一枚は・・・
若い頃1kmぐらいの道のりをゆっさゆっさと担いで持ち帰ったみかんの木の実です。
みかんらしくなってきました、冬が楽しみです。
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