新*今日の漢字* 「室」
昨年近所で生まれた野良猫が子猫を3匹連れて末っ子猫のいちごに見せに来ました。
裏口の網戸越しに何かを話していたのでしょうか、見つめ合っているその後ろで
可愛い子猫たちがじゃれ合っていました。
猫好きにはたまらない光景です。
餌はあげませんが、人の入りづらい我が家の庭を子猫のあそび場に提供しましょう。
では・・・
新*今日の漢字*
「室」 音読み シツ 訓読み むろ
画数 9画 部首 宀(うかんむり)
では常用字解で調べてみましょう。
会意 宀(べん)と至とを組み合わせた形。
宀は祖先の霊を祭る廟(みたまや)の屋根の形。
重要な建物を建てるときには、まず土地の選定をするが、予定の所に神聖な矢を放ち、
矢の到達した地点を建築場所と定めた。
至は矢の逆さまの形と一とを組み合わせた形で、矢の到達した地点を示す。
そこに祖先を祭り建物を建築するのである。
室はもと祖先を祭る「へや」の意味であったが、のち人の住む「へや、いえ」の意味と
なり、家のすべて、一家、家族の意味となった。
屋・臺(台)はいずれも至の形を含むが、同じように矢を放って建築場所を選定して
建てた建物である。
国語では「むろ」とよみ、氷室(ひむろ)(冬にとった氷を夏まで貯蔵しておくための
岩穴・小屋)のようにいう。
(白川静 常用字解 平凡社)より
次に字統を調べてみました。
会意 宀(べん)と至に従う。
宀は宗廟(そうびょう)の屋根の形。
至は矢の至るところをいう。
[説文]七下 に「貫なり」と音義的に解し、また屋字条 八上 に「室・屋は皆至に從ふ」
と会意の字とする。
卜辞(ぼくじ)に中室・南室・血室の名があり、みな祭室をいう。
金文の[大豊き(皀旡)]に「王、天室に祀(まつ)る」とあり、金文の大室・宗室はみな
宗廟の祖霊を祭るところで、最も神聖とするところである。
また至に従うものに、屋・臺(台)があり、いずれも至声の字でなく、至は意符と解す
べきである。
屋は死者を一時殯葬(ひんそう)する板屋(ばんおく)で、[詩、秦風(しんぷう)、小戎
(しょうじゅう)]にいう板屋は篇中に歌う武将を殯祭するためのもの、その板屋を設ける
のにも、矢を放って卜し、また地を祓うことが行われたのであろう。
臺も天を祀り神明に接するためのもので、また至に従う。
矢による占地・祓禳(ふつじょう)が行われたのである。
家・冢(ちょう)が犬牲などを埋めて奠基(てんき)とする儀礼を示す字であるのと
同じ。
(白川静 新訂 字統(普及版) 平凡社)より
至は逆さまの矢と一との組み合わせた形だったのですね。
日本の「白羽の矢(矢によって犠牲として選ばれた)」とはちょっと違いますが、どちらも矢は
神聖なものであった証のようです。
そういえば、空海は中国の民州から法具の三鈷杵(さんこしょ)をはるか遠くに投げて、それを見つけた高野山に壇上伽藍を築いたそうです。
何かしら不思議な力に導かれるように場所が選ばれるのでしょうか。
昨日仏壇に興味津々だった外孫ですが、仏壇を物色中に大好きな三毛猫に遭遇しました。
仏壇をそっちのけで三毛猫の方へ行きました。
三毛猫がちょっと怒っていそうな眼付きですよね。
このあと中に割って入った私の手を軽く噛みました。
猫は子どもがあまり好きではありません、仕方がないことです。
が・・・子どもは猫が大好きです、これも仕方がないことですね。
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