新*今日の漢字* 「直」
またまた寒い雨の日に逆戻りしました。
秋雨の晴れ間に下の孫は遠足でシーパラダイスに行ってきました。
先生のお話では魚の水槽の前で「わ~!」「わ~!」と喜んでいたそうです。
では・・・
新*今日の漢字*
「直」 音読み チョク ジキ 訓読み ただ(ちに) なお(す る)
画数 8画 部首 目
では常用字解で調べてみましょう。
会意 省(せい)と乚(いん)とを組み合わせた形。
省は目の呪力(じゅりょく(まじないの力))を強めるために眉(まゆ)に飾りをつけ、
地方を巡察して不正を取り締まることをいう。
乚は塀(へい)などを立てている形で、隠れる意味がある。
直はひそかに調べて不正をただすという意味であろう。
それで「ただす、ただしい」の意味となり、ただすので「なおい、まっすぐ、すなお」の
意味となる。
また「ただちに」の意味に用い、但と通じて「ただ」、宿直(宿泊して夜の番に当たる
こと)のように「あたる」の意味にも用いる。
国語では「なおす、なおる」とよみ、寸法を直す、故障が直るのようにいう。
(白川静 常用字解 平凡社)より
次に字統を調べてみました。
会意 省(せい)と乚(いん)とに従う。
省は目の上に呪飾(じゅしょく)をつけた形で、監査を行うことをいう。
金文では道路を巡察して清め祓(はら)うことを省道といい、直はその省から分岐した
字である。
[説文]十二下 に「正しく見るなり。十・目・乚に從ふ」(段注本)とする。
[大学、六]の「十目の視(み)る所」の意とするものであろうが、上部の十の形は目に
呪力を加えるためにそえる呪飾である。
心部十下 に「悳(とく)は外には人に得、内には己に得るなり」とあり、その重文の
字は本条の古文の字形に似ている。
金文の[嗣子壺(ししこ)]や[侯馬盟書(こうばめいしょ)]には篆文(てんぶん)と同じく
乚を加えた字形がみえる。
乚は塀などで隔てる意を示すものであるらしく、その呪能を匿(かく)す意であろう。
徳(德)と声義ともに近い字であり、その呪能の内面化したもの、その能力がその人格に
固有のものとなったとき、これを徳という。
直はいわばその直接的な呪力の表現ということができよう。
またその呪力は、正しく立って相対(むか)うときに威力を発揮するので、相値(あ)う
意となり、植(た)てる意となる。
その呪力によって悪邪より人を護衛するので、宿直の意となり、また悪邪を祓うことより
して曲直の意となる。
省・直・悳・徳は一の系列をなす字である。
(白川静 新訂 字統(普及版) 平凡社)より
直は省と乚を組み合わせた形だったのですね。
確かに金文の字形を見ると目の上に何かが付いた形の左側に乚のような形がついています。
気になる方は白川フォントでお確かめくださいね。
しかも省から分岐した字だったのですね。
今ではあまりつながらないと思われる省・直・悳・徳が同じ系列の字だったというのも驚きですね。
漢字が使いやすく変えられたことにより本来持っていた意味や形が変わってしまうことも長い歴史の
間にはあったようですね。
では今日の一枚は・・・
やっぱり困ったときの救世主の末っ子猫のいちごです。
寒かった一昨日、床暖房で暖かい隅っこで、今はなかなか使われない「バランスwiiボード」を枕に
心地よくお昼寝中です。
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