新*今日の漢字* 「読」
今日は朝から留守中の残務整理というほどでもないですが、家中を掃除して、
見ていない新聞に目を通し、あまり意味もないのですが、広告にも目を通しました。
では・・・
新*今日の漢字*
「読」 音読み ドク トク トウ 訓読み よ(む)
画数 14画 部首 言
では常用字解で調べてみましょう。
形声 もとの字は讀に作り、音符は𧶠(しょく)。
𧶠に瀆(とく(みぞ))・牘(とく(ふだ))の音がある。
[孟子(もうし)、万章(ばんしょう)、上]に「其(そ)の詩を頌(しょう)し、其の
書を讀む」とあり、また[春秋(しゅんじゅう)穀梁伝(こくりょうでん)、僖公
(きこう)九年]に「書を讀みて牲(犠牲。いけにえ)の上に加ふ」とあって、神への祈りの
文である祝詞を読むの意味である。
金文には任命書を読むの意味に用いており、祝詞や任命書を読みあげるというのが古い
用法である。
のちすべて「よむ」の意味に用いる。
(白川静 常用字解 平凡社)より
次に字統を調べてみました。
形声 旧字は讀に作り、声符は𧶠(しょく)。
𧶠には瀆(とく)・牘(とく)の声がある。
[説文]三上 に「書を誦するなり」という。
籀(ちゅう)字条五上にも「書を讀むなり」とあって、讀と籀とは声義近く、王国維
(おうこくい)の[史籀篇疏証(しちゅうへんそしょう)]に、[史籀篇]の首句「大史籀書」
は「大史籀の書」ではなく、「大史、書を籀(よ)む」の意であるとする。
[孟子、万章(ばんしょう)、下]に「其の詩を頌(しょう)し、其の書を籀(よ)む」と
あって、頌と読とは、よみかたが異なり、祝詞や命書の類は、これを読んだものであっ
た。
頌とは、詩篇の類を歌いあげることをいう。
[穀梁伝(こくりょうでん)、僖公 (きこう)九年]に「書を讀みて牲(犠牲。いけにえ)
の上に加ふ」とは祭祀(さいし)の犠牲を供し、祝詞を読んで牲上に置く儀礼の次第を
いう。
金文には冊命(さくめい)を王から史官に授けて読ませるのが例であった。
[免(めん)き(皀旡)]に「王、乍册尹(さくさくゐん)に書を受(さづ)けて、免に
册命(さくめい)せしむ」という。
命書を読ませるのである。
「大史、書を籀む」とはそのような祝詞や冊命の文を読みあげることをいう。
(白川静 新訂 字統(普及版) 平凡社)より
まず気になったのは、「其の詩を頌(しょう)し、其の書を籀(よ)む」の出典の[孟子、万章]
ですが、字統と常用字解で上下が違っています。
申し訳ありませんが、浅学の私には上か下か分かりません。
常用字解によると読は「祝詞や任命書を読みあげるというのが古い 用法」であったということです
ね。
また、字統では「説文解字」の説として、読と籀と頌が出てきましたね。
頌は詩篇の類を歌いあげること、読と籀は祝詞や冊命の文を読みあげることをいったようです。
細かな使い分けがあったようですね。
では今日の一枚は・・・
孫と遊んでいてふと外を見るとピンク色の何かが・・・
どうやら、こぼれた種か、落ちた葉から芽が出たベゴニアが花を付けたようです。
近いうちに小さな植木鉢に植え替えてあげようと思います。
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