新*今日の漢字* 「買」
今日はいわゆる数えで五歳になる下の孫の七五三でした。
氏神様である白幡八幡大神でお祓いをしていただきました。
主役は孫だし・・・と普段着のまま車で送りに行きましたが・・・
よそ様では両親は言うに及ばず、祖父母まで正装のご家族もあり、いい加減さを痛感しました。
では・・・
新*今日の漢字*
「買」 音読み バイ 訓読み か(う)
画数 12画 部首 貝
では常用字解で調べてみましょう。
会意 甲骨文字・金文の字形は、网(もう)と貝(ばい)とを組み合わせた形。
网は網の形。
買は貝を網で集める形で、貝をひそかに買い集めるの意味であろう。
[説文]六下 に「市(か)ふなり」とある。
売の古い字形は出と買を組み合わせた「ばい」に作り、買い集めて貯えた買いを出す
という意味である。
「かう」のほかに、買愁(愁いを招く)のように、「まねく、もとめる」の意味にも
用いる。
(白川静 常用字解 平凡社)より
次に字統を調べてみました。
会意 网(もう)と貝(ばい)に従う。
网は網の形。
多くの貝を買い集めることをいう。
[説文]六下 に「市(か)ふなり。网・貝に從ふ」とし、その网に従う意について、
[孟子、公孫丑(こうそんちゅう)、下]「壟斷(ろうだん)に登りて、市利を网(あみ)
す」の文を引くが、[孟子]の語はこの字の構造と関するところはない。
字を売買の義に用いるものは、[墨子(ぼくし)、経説(けいせつ)、上]また[左伝、
昭元年]に「妾を買ふ」とみえ、それより古い用例が無くて、字の初義を知ることはでき
ない。
[左伝、僖(き)二十八年]の魯の公子買は、字(あざな)子叢(しそう)、また[春秋
(しゅんじゅう)、襄(じょう)三十一年]の莒(きょ)の人密州(みつしゅう)を[左伝]
に買朱鉏(ばいしゅしょ)に作り、密と買とが通用する。
これによると、買には叢の義があり、密の声があることが知られ、おそらく多くの貝を
叢(あつ)め、密(ひそ)かに蔵する意があるのであろう。
売(賣)には出買(買い集めた買いを出すこと)の意があり、買には買占める意があった
ようである。
(白川静 新訂 字統(普及版) 平凡社)より
買の今の字形は「あみがしら」とよばれる、目を横に倒したような字が貝の上に載っていますが、
もとは网(もう)という網の形のものだったのですね。
しかも、古い用例が無くて、字の最初の意味は分からないという文字でした。
長い歴史の流れの中で、意味の変わってしまった字がありましたが、古い用例を見つけることができ
ない字もあるのですね。
漢字の奥深いところなのでしょうか。
では今日の一枚は・・・
我が家の植物冬景色第3弾です。
数年前にいただいた「金平糖」というネーミングが付いていたカクタスです。
つぼみが金平糖のような形をしています。
咲いてしまえは普通なんですが、咲く前が楽しみなカクタスです。
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