新*今日の漢字* 「北」
先日の旅行中、壷阪寺で買った葛飴をなめると喉の調子が良かったので、
ネットで探して注文したものが届きました。
甘さもほんのり、そして生姜味もほんのりやさしい葛飴です。
冬の間よく咳が出て困る私ですので、10袋のまとめ買いです。
ひと冬もつとよいのですが。
では・・・
新*今日の漢字*
「北」 音読み ホク 訓読み きた
画数 5画 部首 ヒ
では常用字解で調べてみましょう。
会意 右向きの人と左向きの人の形とを、背中合わせに組み合わせた形。
二人が背中合わせになった形であるから、「せ、せなか、そむく」の意味となる。
また敵に背中を向けて逃げることを敗北といい、「にげる」の意味に用いる。
王は儀式のときには南を正面として座るので、王の背を向ける方向、背く方向を北と
いい、「きた」の意味となる。
北の方位の「きた」の意味に用いられるようになったので、身体の部分を示す月
(にくづき(肉))を加えた背が「せ、せなか」の意味に用いられるようになった。
(白川静 常用字解 平凡社)より
次に字統を調べてみました。
会意 二人背中合わせの形で、もと背の意。
[説文]八上 に「乖(そむ)くなり、二人相背くに從ふ」とあり、背の初文。
卜文・金文に北方の意に用い、また地名の邶(はい)に用いており、古くはその音が
あった。
相背く意より、敗北・敗走の意となる。
北宮は王后の宮、北室は婦人、北堂は母のあるところ。
天子の南面に対して、臣下は北面・北嚮(ほくきょう)する。
北方は陰にして難っぽ于は陽。
それで墓地も北郊に営むことが多く、洛陽(らくよう)では北邙山(ほくぼうさん)に
墓地があった。
遊里のようなものも北郭に設けられることが多く、阮籍(げんせき)の「詠懐八十
二首、十」に「北里に奇舞多く濮(ぼく(みず))上(じやう)に微音有り」の句が
ある。
(白川静 新訂 字統(普及版) 平凡社)より
まず、もとは「背」の意味だったのですね。
「北」の意味に使われるようになり、もとの「せ」の意味の方に「体のことですよ」という月(にく
づき)をつけて区別するようになったようですね。
「北」は東のように音だけ借りたのではなく、「天子南面す」と言って、天子は南側に向いて
座ります、その背中が向いている方向が「きた」なので北となったようですね。
では今日の一枚は・・・
ネットで購入した葛飴です。
壷阪寺で購入したものは「西国三十三か所 札所」の別のラベルが付いていました。
眼病に霊験あらたかなお寺さんで喉に良い飴と出会ったのですが、これもご本尊の「十一面千手千眼
観世音菩薩」様の御利益でしょうか。
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