新*今日の漢字* 「来」
我が家の年に一度の定期点検の件で、すっかり忘れていた、お歳暮の注文へ行って来ました。
では・・・
新*今日の漢字*
「来」 音読み ライ 訓読み く(る) きた(る す)
画数 7画 部首 木
では常用字解で調べてみましょう。
象形 麦の形。
立っている麦を横から見た形である。
[説文]五下 に「周、受くる所の瑞麥(ずいばく(めでたい麦))・來麰(旁が牟)(らい
ぼう(小麦と大麦))なり」とある。
周王朝の始祖神后稷(こうしょく)が瑞麦・嘉禾(かか(よい穀物))を得て興したと
いう伝承がある。
甲骨文には来を「きたる、くる、もたらす」の意味に使用しているが、それはその音を
借りる仮借の用法である。
徠(らい)はきたる、賚(らい)はたまうの意味に用いる。
(白川静 常用字解 平凡社)より
次に字統を調べてみました。
象形 麦の形。
[説文]五下 に「周受くる所の瑞麥(ずいばく)・來麰(旁が牟)(らい ぼう)なり。
一來に二縫(ほう)あり。芒朿(ぼうし)の形に象(かたど)る天の來(もたら)す所
なり」とし、[詩、周頌(しゅうしょう)、思文(しぶん)]「我に來麰(ぼう(牟))を
詒(おく)る」の句を引く。
[周頌、臣工(しんこう)]にも「於(ああ)、皇(おほ)いなる來牟(らいぼう)」の句が
あり、周の后稷(こうしょく)がその瑞麦嘉禾(かか)をえて、周が勃興するに至ったと
いう伝承がある。
また周公説話にも「書序」に唐叔(とうしゅく)が異畝同頴(いほどうえい)の禾をえて、
王命によってこれを周公に送ったことをしるす。[帰禾(きか)]の一篇があり、周公がこれを
受けてまた[嘉禾(かか)]一篇を作ったという。
后稷は周の始祖であり、また農業神でもあるから、后稷の伝承が古いものであろう。
その故地は彩陶文化圏に属するが、古い遺址(いし)から麦の種子を収めた器が発見されて
いる。
字は卜辞では往来の意に、また来旬来月、さらに「来(もたら)す」の意に用いられており
みな仮借の用法である。
卜辞にはすでに仮借の方法が多くみられる。
(白川静 新訂 字統(普及版) 平凡社)より
本来は麦の象形の字だったのですね。
しかしながら、卜辞ですから甲骨文字の頃でしょうか、すでに仮借の用法で「くる、もたらす」の
意味に使用されていたのですね。
では今日の一枚は・・・
今朝の6時13分の空です。
明るくなり始めた空とまだ夜明け前の風情の地上です。
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