新*今日の漢字* 「暗」
今日は午後から外孫を預かることになっていたので、午前中だけ1階の階段下の物置の片づけを
しました。
日ごろは「物を捨てられない人」なのですが・・・
何年かに一回めちゃめちゃ捨てまくる人になるのですが、今年がその年のようです。
では・・・
新*今日の漢字*
「暗」 音読み アン 訓読み くら(い)
画数 13画 部首 日
では常用字解で調べてみましょう。
形声 音符は音(おん)。
音に諳(あん(そらんじる))・黯(あん(くらい))の音がある。
もとの字は闇(あん)で、門の中で音を発することを示す。
門は神を祭る戸棚(とだな)の両開(りょうびら)きの扉の形。
そこに神への祈りの文である祝詞(言)をおいて神意を問う。
言は辛(入れ墨用の針の形)と口(さい(祝詞を入れる器の形))とを組み合わせた
形で、神に申し上げることに誤りがある時は入れ墨の刑罰を受けますと、神に誓って
約束することを示す字である。
これを神棚の前において祈る。
祈りに対して、夜中に祝詞を入れた器の口(さい)が音を出して神意が示されるので
ある。
言の口(さい)の中に、神の応答の音を一であらわして*金文の音の形となる。
神棚の前の口(さい)の中から、夜中に神の声、神の訪れの音がすることを表現したのが
闇の字である。
神意は夜中にかすかな物音で暗示されるので、闇(暗)は「やみ、くらい」の意味に
用いる。
(白川静 常用字解 平凡社)より
次に字統を調べてみました。
形声 声符は音(おん)。
[説文]十二上 に「闇は門を閉ざすなり」とし、音(おん)声とする。
暗黒・暗黙・幽暗などの意がある。
音とはもと目に見えないもの、視覚ではとらえがたく、かすかに聴くことのできるものを
いう。
暗は古くは闇(あん)とかかれ、経伝(けいでん)にはみな闇の字を用いる。
闇・暗は古今の字である。
[周礼]によると、日食や月食をも闇という。
すなわち闇がもとの字で、暗はその分化した字である。
したがってその初義は、闇の字形によって考えるべきである。
闇はもと、廟門(びょうもん)で行われる儀礼に関する字であろうと思われる。
問は廟門に口(さい)、すなわち祝詞を収める器をおいて、神意を問うことを意味する
字である。
同じく廟門に言をおくのは誾(ぎん)、その字はおそらくもと廟門で哀訴することをいう
字であろう。
言は神に誓うことばを意味する字。
祝詞を示す口(さい)の上に、自己詛盟(じこそめい)として誓言にたがうときには
入れ墨の刑罰を受ける意味で、辛(はり(入れ墨用の大きな針))をおく形の字である。
音はその口(さい)の中に、もののあられる意を示す。
すなわち「神の音なひ」をいう。
それとなく、人知れずあらわれるものであるから、幽暗の意が生まれる。
この字を暗愚のように用いるのは、甚だ神意にそむくものというべきであろう。
暗はのち明暗の暗の意に用い、日に従う字となったが、本字は闇に作るべく、もとは
神のあらわれる闇(やみ)をいう語であった。
(白川静 新訂 字統(普及版) 平凡社)より
「暗」という字は元々は「闇」という字だったのですね。
「闇」は祖先を祀る廟の門がついているので、神のあらわれる「やみ」を表していたのですね。
そして廟の門が外されて日の光(日)が付けられた「暗」ただ単に明暗を表す漢字になったという
ことでしょうか。
さて今日の一枚は・・・
12月も半ば近くになり、我が家の階段の壁にもクリスマスが来ました。
そしてこのクリスマスの飾りに誘われて2階へ行くと正面の部屋がプレイルームのようになっていて
我が家の子どもたちが小さかったころ買った60cmぐらいのクリスマスツリーが飾られています。
0コメント