新*今日の漢字* 「去」
お腹の風邪からインフルエンザへと風邪をひき続けていた下の孫が、
遅ればせながら、年明けになってから幼稚園に初登園しました。
では・・・
新*今日の漢字*
「去」 音読み キョ コ 訓読み さ(る)
画数 5画 部首 ム
では常用字解で調べてみましょう。
会意 大と凵(きょ)とを組み合わせた形。
大は手足を広げて立っている人を正面から見た形。
凵は口(さい)(神への祈りの文である祝詞を入れる器の形)の蓋(ふた)を外して、
祝詞が無効であることを示す。
古い時代には、裁判は祝詞を唱え、偽りがあれば罰を受けますと神に誓って行う神判
(しんぱん)の形式で行われた。
神判に敗れた者(大)は殺され、祝詞が不正であったので口(さい)の蓋を取った凵と
ともに棄てられた。
去は「すてる」というのがもとの意味である。
水に流して棄てることを法といい、裁判に敗れた者をしりぞけるのを却という。
去はすてるという意味から、すてることによってその場所を「さる」という意味になり、
時間がすぎる、「むかし」という意味にも使われる。
(白川静 常用字解 平凡社)より
次に字統を調べてみました。
会意 大と凵(きょ)とに従う。
大は手足を広げて立つ人の正面形、凵は蓋を外した盟誓の器。
神判(しんぱん)で敗れた者は神判に当たって盟誓した自己詛盟(そめい)に偽りがある
わけであるから、その盟誓を収める器である口(さい)の蓋を外して凵とし、その人と
ともに棄去する。
これを水に流す字は法、神判に用いた解廌(かいたい(羊に似た神聖な獣))をともに
棄てるときは灋(ほう)となる。
灋は金文において廃棄の意に用いる字である。
[説文]五上 に「人相違(さ)るなり。大に從ひ、凵聲」とするが、全く形義をえていな
い。
去は神判によってその汚穢(おわい)を去るものであるから、祛(はら)うことを原義と
するものであり、人が違去することをいう字ではない。
わが国の[大祓詞(おおはらえのことば)]にいう汚穢を水に流すことと祛うという観念に
おいて、共通する罪悪感である。
廃棄の意より、場所的にその場を去る意となり、時間的には過去に隔たるいとなる。
故郷を捨てることを大去という。
(白川静 新訂 字統(普及版) 平凡社)より
*(きょ)の字が出てこなかったのでイメージしやすいように、それに近い「凵」で表しました。
「去」はもともと古い中国の裁判に関係する字だったようですね。
敗れた者は誓いの文章を入れた口(さい)の蓋があけられ、敗れた人と共に汚穢として棄去さたので
「すてる」という意味だったようですね。
「捨てる」の意味からその場所を「さる」意味となり、意味を時間の上にも及ぼして「過去」の意味
になってきたのですね。
では今日の一枚は・・・
誰もいなくなった静かな午前中上手に顔でカーテンを開けて外を眺めていた末っ子猫のいちごです。
カメラを持って近づくと・・・気づかれて振り向かれてしまいました。
その反応は写真としては失敗ですが、猫としては大正解ですね。
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