新*今日の漢字* 「向」
予報通り昨夜から雪となりました。
前回ほどではありませんが、薄っすら雪化粧となって、いまだ降り続いています。
では・・・
新*今日の漢字*
「向」音読み コウ 訓読み む(く ける かう こう)
画数 6画 部首 口
では常用字解で調べてみましょう。
会意 けい(向の外側(窓の形))と口とを組み合わせた形。
口は「さい」で、神への祈りの文である祝詞を入れる器の形、中国北部の黄土地帯では
半地下式の住居が多く、部屋の窓は一つであり、そこから入る窓明かりを神訪れとみた
てて、窓のところに口(さい)を供えて神を祀ったのである。
向はもと神を迎えと通じて「むかう」の意味に、また曏(きょう)と通用して「さきに」
の意味に用いる。
(白川静 常用字解 平凡社)より
次に字統を調べてみました。
会意 けい(向の外側(窓の形))と口とに従う。
口は「さい」で祝禱を収める器の形。
窓の光のある所は神を迎え、これを祀(まつ)るところである。
[説文]七下 に「北に出づる牖(まど)なり。宀(べん)從ひ、口に從ふ」と会意とし、
[繋傳(けいでん)]に窓は人の気を通ずるところであるといい、[段注]には口は「さい」で
なく、窓わくの形であるとする。
[儀礼(ぎらい)、士虞礼(しぐれい)、記(き)]に「しゅく(示兄)、從ひて牖鄕(いう
きゃう)を啓(ひら)く」の[鄭玄(じょうげん)注]に、牖鄕は窓の義であるという。
鄕は向の意。
窓明かりのところに神明を迎えて祀ったので、明の初形朙(めい)の從う囧(けい)が窓
の象形。
ただ屋形のみをしるし、祀る意の口(さい)を加えたものが向である。
[詩、豳風(ひんぷう)、七月]「向(まど)を塞ぎ戸を墐(ぬ)る」とは、土室にあって、
冬の間蟄居(ちっきょ)する用意をいう。
嚮は向(まど)に鄕(なか)うというのが原義。
また「嚮(さき)に」のように時間的にも用いるが、向もその両義に用いる字である。
向秀(しょうしゅう)など人名のときにはショウの音でよむ。
(白川静 新訂 字統(普及版) 平凡社)より
「向」はもともと窓明かりを神訪れとみたてて、窓のところに口(さい)を供えて神を祀って、
「神を迎えと通じて「むかう」」という意味だったのですね。
この字が生まれた頃は半地下の家で窓も一つしかなかったようで、貴重な窓から入る窓明かりが神秘的に見えたのでしょうね。
今は窓がたくさんありますが、何か大切な物が見えなくなってしまったような気がします。
さて今日の一枚は・・・
以前旅行先で拾って来た大きめの松ぼっくりを見つけた下の孫が珍しく自発的に動き出しました。
コップに水を入れて松ぼっくりを入れたのです。
こうして半日ぐらい経った姿は明日のお楽しみです。
さてさて、雪の中私は病院へ行く準備を始めます。
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