新*今日の漢字* 「祭」
今日は初午なので、ご近所の2軒のお稲荷様に油揚げとイワシをお供えしました。
我が家は油揚げとイワシなのですが、家によってはお赤飯や団子をお供えするので、お参りした後、
よそのお供えを下げて頂いてきます。
では・・・
新*今日の漢字*
「祭」 音読み サイ 訓読み まつ(る り)
画数 11画 部首 示
では常用字解で調べてみましょう。
会意 月(タ+横画。肉の形)と又(ゆう)と示とを組み合わせた形。
又は手の形、示は祭壇の形。
祭壇に手で犠牲(いけにえ)の肉を供えて祭ることを祭といい、「まつる、まつり」の
意味となる。
祭祀(さいし(まつること))というが、祭は廟(みたまや)で祖先の霊を祭ること、
祀は巳(し(蛇の形))を祀るもので自然神を祀ることをいうが、祭る対象を厳密に区別
して使用されるわけではない。
(白川静 常用字解 平凡社)より
次に字統を調べてみました。
会意 月(タ+横画。肉の形)と又(ゆう)と示とに従う。
又は手の形。
示は祭卓の形。
祭卓の上に手で牲肉を供えて祭ることをいう。
[説文]一上 に「祭祀(さいし)なり」とあり、[段注]に「統言するときは、則ち祭・祀
は別たざるなり」というが、祭は人を祭り、祀(し)は巳(へび)に従うて、自然神を
祀るときの字である。
廟中(びょうちゅう)において祭って神意をうかがうことを察、神霊の降臨を迎えて祭る
ところを際という。
卜文には祭卓としての示をそえていない字形がある。
(白川静 新訂 字統(普及版) 平凡社)より
「祭」の字形は「お供えの犠牲の肉を手で祭卓に乗せて祭る」ことをしめした字だったのですね。
そして「まつる」の字を「祭」と「祀」を使用してきましたが、本来「祭は人を祭り」「祀は自然神
を祀る」ことだったようですね。
今の日本では仏教の影響でしょうか、ご先祖様を祭るときは精進料理が多いですが、「祭・祀」の
字が生まれた頃は当然仏教は無くご先祖様はお肉が好きだったのですね。
さて今日の一枚は・・・
お稲荷様から頂いてきた団子とお赤飯です。
先ほど別の稲荷講の方とお会いしたのでお話をしたら、そちらの講中ではカラス対策でお供え物は
無しとなったようです。
時代が変わると風習もいろいろ変わっていくものなのですね。
0コメント