新*今日の漢字* 「事」
穏やかな土曜日です。
昨日の羽生結弦選手のショートプログラムは素敵でしたね。
そして、もうすぐ運命のフリーの演技がはじまりますね。
ではその前に・・・
新*今日の漢字*
「事」 音読み ジ ズ 訓読み こと
画数 8画 部首 はねぼう(丨の下がはねたもの)
では常用字解で調べてみましょう。
会意 史と吹き流しとを組み合わせた形。
口(さい(神への祈りの文である祝詞を入れる器の形))をつけた木を右手に高く捧
(ささ)げ、祖先の霊を祭ることを史といい、大きな木の枝に口(さい)をつけて地方に
出て山川を祭ることを使いという。
その大きな木の枝にさらに吹き流しをつけて山や河で国家的な祭祀(さいし(祭り))を
することを事といい、「まつり」の意味となる。
この国家的祭祀を大事・王事といい、甲骨文に「王事を載(おこな)はんか」という例が
多く、殷(いん)王の使者を迎えて王事を載(おこな)う(殷王の祭りを行う)ことが、
殷王の政治的支配に服従する、殷王に仕えるということであった。
それで、事は「まつり、まつりごと、こと」のほかに、「つかえる」の意味となる。
(白川静 常用字解 平凡社)より
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次に字統を調べてみました。
会意 史と吹き流しとに従う。
大きな木の枝に祝禱(しゅくとう)を収める器をつけて外に使いし、祭事を行うことを
示す。
基本形は史と同じであるが、木の上部が枝となってY字形をなし、また上部に吹き流しを
そえた形に作る。
吹き流しは、外に使いするときの旗につける呪飾(じゅしょく)である。
それで事には祭りの使者の意と使者として行う祭事の意とがあり、そのことはのちに使と
事とに分岐するが、もとは一字であった。
[説文]三下 に「職なり」と職事の意とし、「史に從ひ、之(し)の省聲」とするが、史は
内祭を意味し、事は外祭を意味する。
内祭として祖祭・祖霊を祀ることを卜辞には「いう(帀を逆さまにした形)史」という。
いう(帀を逆さまにした形)は侑(ゆう)の初文。
外に赴いて山川の祭祀を行うことをいい、それはまた政治的支配を意味するので、王事・
政事の意となる。
卜辞に「人を河に事(つかひ)せしめんか」「人を獄(がく)に事(つかひ)せしめん
か」と卜する。
河・獄の祭祀権を掌握することが、その地域の支配権を確立する方法であった。
この内外祭の別は金文においてもみられることで,
[令き(皀旡)]に「用(もつ)て皇宗にそん史せん」とは内祭、[大豊き(皀旡)]に「上帝
に事(じ)喜(し(饎))す」というのは外祭である。
王朝がその政治的支配の意味を含めて行なう祭使の派遣を王事という。
卜辞に「王事をおこな(載)はんか」という例が多く、その王事を載行することが、政治
的支配に服する意となる。
(長いので以下の「例」をいたします。)
[大学、一]「物に本末有り、事に終始有り」のような一般的な用義法は、最ものちのもので
ある。
(白川静 新訂 字統(普及版) 平凡社)より
「事」はもともと祖先を祭る「内祭」に対し、外に赴いて山川を祭る「外祭」を表していたの
ですね。
この「外に赴いて山川祭る」ことは政治的支配を表していたようですね。
今の「事」の意味としてはのち宋の時代以降となってからのようですね。
*字統の解説の「大学」は「儒教の経書の一つ。南宋以降、『中庸』『論語』『孟子』と合わせて
四書」といわれたものの一つです。
さて今日の一枚は・・・
先日昨年の株から芽が出てきたジュリアンですが、黄色かな?と思っていたのですが、
なんと我が家では初めてピンク色が咲きました。
二株のうち後ろにある株は雪が降った頃に寒さに負けてしまったようですが、頑張って花芽を
つけています。
これは何色でしょうね。
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