新*今日の漢字* 「者」
久々に雨が降っています、木曜日ですので外孫を預かりました。
では・・・
新*今日の漢字*
「者」 音読み シャ 訓読み もの
画数 8画 部首 者の日無し(おいかんむり・おいがしら)
では常用字解で調べてみましょう。
会意 交叉(こうさ)させた木の枝と曰(えつ)とを組み合わせた形。
曰は神への祈りの文である祝詞を入れる器(口(さい))の中に祝詞がある形。
曰の上に木を重ね、土(木の枝の間の点が土を表す)をかけて、お土居(どい(土の
垣。かき))のもとの字である。
古い時代の集落は、その出入口以外はこのお土居で囲んで外からの襲撃に備えた。
お土居のなかには、お札(ふだ)のようにして曰が埋められている。
そのお札には文字が書かれており、その文字を書という。
書のもとの字は者の上に聿(いつ(筆の形))を加えた形で、邪霊などを祓(はら)う
まじないとしてしるされた神聖な文字を書という。
また、お土居(城壁)で囲んだ大きな邑(ゆう(まち))を都(みやこ)という。
京(けい)は出入り口がアーチ形の都の城門の形。
合わせて京都(きょうと)・京師(けいし(みやこ))といい、京都は城壁に守られた
武装都市であった。
常用漢字の字形では、曰の上の点を省略しているが、この点は土をかぶせて曰を埋める
という意味をもっている。
「お土居、かくす」が者のもとの意味であるが、のち「もろもろ(諸)もの(人)」の
意味に用い、医者(病気やけがの治療を職業とする人)・学者(各門研究に従事する人)
使者(使いをする人)・若者(わかもの(年の若い人))のようにほかの語の下に付けて
用いる。
(白川静 常用字解 平凡社)より
次に字統を調べてみました。
会意 叉枝(さし)と曰(えつ)tに従う。
上部は叉枝を積み重ね、それに土を示す小点を加えた形。
曰は祝禱を収めた器。
その祝禱を土中に埋め、上に叉枝やつちを加えた形で遮蔽(しゃへい)することをいい、
遮の初文、遮はのちの形声字である。
また堵(と)の初文で、土垣(どえん)をいう。
者より遮・堵が分岐するのである。
[説文]は字を白部四上 に属して「事を別つの詞なり」とし、主語や指事的な句を承けて、
「~とは」と区別し規定するときの提示的な語とするが、もとより字の初義ではない。
金文の字形は、明らかに祝禱を収めた器の曰を埋匿する形である。
邑(ゆう)をめぐる堵垣(とえん)のうちには呪符の書を埋めたが、その祝禱の文を書と
いう。
その土堤を堵といい、堵絶の意をもつ。
城壁を築くとき、その方丈の単位を一堵という。
高大な堵をめぐらした邑が都である。
遮は本来は者に従うべき字であり、煮は本来は庶(しょ(煮炊きする形))に従うべき字
であるが、声が近いために誤って互易した珍しい例である。
(白川静 新訂 字統(普及版) 平凡社)より
「者」はその字の形から「お土居、かくす」がもともとの意味だったのですね。
のちに「諸々の人の意味」となったようですね。
余談ですが、常用字解の解説の中に「京都は城壁に守られた武装都市」ということばがありましたが
城壁=お土居とするならば、日本の古都、京都にもお土居があったとずいぶん前のブラタモリで放送
されていました、まさに京都だったようですね。
さて今日の一枚は・・・
昨日行った上野の一枚です。
上野と言えば桜ですよね、まぁ、まだ2月なので諦めていましたが・・・
早咲きでしょうか、寒桜でしょうか、ひっそりと咲いていました。
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