新*今日の漢字* 「主」
今日は確定申告の準備をしていましたが、孫たちが帰って来たので、本日の作業は中止です。
では・・・
新*今日の漢字*
「主」 音読み シュ ス 訓読み ぬし おも
画数 5画 部首 てん
では常用字解で調べてみましょう。
象形 灯火の火主の形。
[説文]五上 に「鐙中(とうちゅう)の火主なり」とあって、鐙(あぶらざら)の中で燃え
ている炎を火主という。
金文の字形がその炎の形で、今の字形はその下に鐙とその台を加えている。
氏族の祭祀(さいし(祭り))において火を執る人、火を扱う人を叟(そう(としより、
長老))という。
叟のもとに字は(上から宀+火+又)に作り、祖先を祭る廟(みたまや(宀))で火を
手(又)に持つ形で、それは氏族の長老の担当する任務であった。
古代の人は火を神聖なものと考え、その火を持つ人は氏族や家の中心になる人であり、
物事を主(つかさど)る人であった。
それで主は「ぬし、あるじ、おも、おもに」の意味となる。
(白川静 常用字解 平凡社)より
次に字統を調べてみました。
象形 灯火の火主の形。
上部の小点が火主の形。
下部は鐙(あぶらざら)の形である。
[説文]五上 に「鐙中(とうちゅう)の火主なり。王の從ひ、象形。しゅ(点)に從ふ。
しゅ(点)は亦聲(えきせい)なり」というが、その全体を象形とみてよい。
下は盞盤とその台の形である。
近時 中山(ちゅうざん)王墓から出土した十五連盞燭台(れんざしょくだい)は、神仙
や霊獣を盞盤の間に配するもので、最も完成した形式のものであろう。
字を神主、宗廟(そうびょう)の主に用いるのは、古人に火主を神聖なものとする観念が
あったからで、[礼記(らいき)、少儀]に飲酒の際に主人が自ら火を執る例をしるして
いる。
主人・家長の意は、聖火を執るものの意から出たものであろう。
主客の意よりして、主席・主持・主張・主義のように用いる。
炷(しゅ)は火主の意の主の繁文。
建物において、主持するところのものを柱(ちゅう)という。
(白川静 新訂 字統(普及版) 平凡社)より
「主」はもともと「あぶらざらの中で燃えている炎」の形だったのですね。
今の字形は「あぶらざらの中で燃えている炎とそのあぶらざらと台」を表していたのですね。
ではなぜ炎の形が「ぬし」の意味になるのかというと、「神聖な炎を扱う人が氏族や家の中の長老
だった」からなのですね。
さて今日の一枚は・・・
上野シリーズです。
待ち時間40分の間に平成館と本館(?)のすきまに見えたものは・・・
スカイツリーでした。
もう少し手前で気付いていれば、真ん中あたりに写すことができたのですが、残念でした。
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