新*今日の漢字* 「乗」
今日は彼岸の入りです。
恒例のお墓掃除は主人が行ってくれました。
息子家族は横浜の子どもの国へ遊びに行きました。
静かです。
では・・・
新*今日の漢字*
「乗」 音読み ジョウ 訓読み の(る せる)
画数 9画 部首 丿(の、はらいぼう)
では常用字解で調べてみましょう。
会意 もとの字は乘に作り、禾(か)と人と人とを組み合わせた形。
木の上に二人登っている形。
甲骨文字や金文は禾ではなく、枝が上に伸びている木の形で、その上に一人登って
いる形。
敵状などを望み見るために高い木に登るのである。
甲骨文には望乗という名の部族がみえるが、おそらくそのような任務にあたったので
あろう。
馬車には四頭の馬をつける定めであったので、馬四頭を一乗という。
それで乗矢(四本の矢)のようにいう。
馬車で走る勢いは加速するので、勢いに乗ることを乗ずという。
木に登る、乗ることから、すべて「のる」の意味となり、勢いに乗じて「つけこむ、つけ
いる」の意味となる。
(白川静 常用字解 平凡社)より
次に字統を調べてみました。
会意 旧字は乘に作り、禾(か)と人と人とに従う。
高い木(禾)の上に人が二人登っている形。
卜文や金文では、木と人とに従い、一人が木の上に立つ形に作る。
遠くを望むために高い木にのぼることをいう。
[説文]五下 に「覆(おほ)ふなり」と訓し、字形について「入・桀(けつ)に從ふ。
桀は黠(かつ)なり。軍法に乘と曰ふ」と説く。
黠とは奸悪(かんあく)。
奸悪にして人を凌(しの)ぐことを乗というとするが、字の本義ではない。
[説文]は字を桀に従うものとするが、桀は梟殺(きょうさつ)をいい、乗は候望をいう字で
ある。
高きに登るところから、戦車に乗ることをも乗といい、それよりして一車四馬を一乗と
いう。
馬の他にも乗矢(じょうし)・乗壺(じょうこ)など、四をもって数えるものに用いる。
卜辞に望乗という俗名があり、多く斥候(せっこう)のことを任じているが、望とは
望気、乗もまた乗高伺候の意で、その職掌をもって名とするものであろう。
すべて上に乗り、その勢いを利する意に用いる。
(白川静 新訂 字統(普及版) 平凡社)より
「乗」の字形は「木の上に二人登っている形」だったのですね。
甲骨文字や金文では「枝の伸びている気に一人が登っている形」だったようで「敵状などを望み見る
ために高い木に登る」ことが行われ、「望乗」という名前の部族もあったのですね。
また、古い時代の馬車には四頭の馬を付けていたことから「馬四頭」を「一乗」といったようですね。
木や馬車に「のる」意味と勢いに乗じて「つけこむ、つけいる」の意味もあるのですね。
さて今日の一枚は・・・
都内でも桜の開花宣言がされましたが、我が家でも数年前に息子夫婦からもらったサクランボの木に
花が咲きました。
とても恥ずかしがり屋さんのようで、人からは見えにくい場所にひっそりと咲いていました。
コンパクトカメラで自撮りのように腕だけ伸ばして撮ってみました。
実はどうでしょう・・・
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