新*今日の漢字* 「深」
私の住む地方のお彼岸には「入りの牡丹餅(ぼたもち)、明け団子」という言葉があります。
おそらく昔、お彼岸の入りには牡丹餅を作り、明けには草団子を作ったのだと思います。
今では入りの日は主人の一番上のお姉さんが「五目ちらし」を作って兄弟に配ります。
お中日には兄嫁さんが牡丹餅を作って兄弟に配ります。
そして、最後に我が家が今日、草団子(草餅)を兄弟に配りました。
では・・・
新*今日の漢字*
「深」 音読み シン 訓読み ふか(い まる める)
画数 11画 部首 シ(さんずい)
では常用字解で調べてみましょう。
形声 音符はしん(深のさんずいなし)。
しん(深のさんずいなし)のもとの字はしん(上下に穴+双)で、穴の中のものを火で
照らして探す形である。
しん(上下に穴+双)は祖先を祭る廟(みたまや)の中で火を執る形で、家の長老の人の
意味である叟(そう)と似た字である。
穴の中で火をかざして探すことを探といい、水中の物を探すことを深といい、水が深いの
意味となる。
のちすべて「ふかい」の意味となり、奥深いことから「すぐれる、きびしい、ふける」
などの意味に用いる。
(白川静 常用字解 平凡社)より
次に字統を調べてみました。
形声 声符はしん(深のさんずいなし)。
しん(深のさんずいなし)の初文はしん(上下に穴+双)。
[説文]七下 穴部に「しん(上下に穴+双)は深なり。一に曰く、竈突(さうとつ)な
り。穴に從ひ火に從ひ、求の省に從ふ」とするが、字は火をもって穴の中を照らす形で、
奥深いところを火で照らし、ものを探す意である。
[説文]十一上 に深を桂陽(けいよう)の水名とするが、[爾雅(じが)、釈言]に「測る
なり」とその水深を測る意とする。
[礼記(らいき)、楽記(がくき)]「高きを窮め遠きを極めて、深厚を測る」とあり、山を
測るを厚、水を測るを深という。
しん(深のさんずいなし)は探、火をかざして奥深いところをさがす意。
水中の物を探るうぃ深という。
深いところにあるものを探すので、深邃(しんすい)の意となり、深遠・幽深の意と
なる。
また人の性情の上に移して深沈・深博(しんぱく)・深思・深謀・深慮という。
(白川静 新訂 字統(普及版) 平凡社)より
「深」に含まれる「しん(深のさんずいなし)」はもともと「しん(上下に穴+双)」と書き、
「穴の中のものを火で照らして探す」形だったようですね。
そして「水中の物を探す」ことを「深」といい、「水が深い」の意味になるのですね。
さて今日の一枚は・・・
今日作った草餅ですが、15年ぐらい前までは冬の田んぼなどでヨモギを摘んでいましたが、
今どきはワンちゃんのお散歩が多く、ヨモギが大きく育っているところは肥料が利いているの?と
ちょっと心配になります。
ということで、我が家では「春菊」を買ってきてヨモギのような香りを楽しんでいます。
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