新*今日の漢字* 「進」
今日は娘と外孫を伴って実家へ行きます。
ということで、この時間に書き込みです。
では・・・
新*今日の漢字*
「進」 音読み シン 訓読み すす(む める)
画数 11画 部首 しんにょう
では常用字解で調べてみましょう。
形声 音符は隹(すい)。
隹じゃ隼(しゅん(はやぶさ))の音がある。
隹は鳥の形で、鳥占いによって軍の進退を決め、進軍させることを進といい、
「すすめる、すすう」の意となり、薦めるの意味に用いる。
[詩経(しきょう)、小雅、常棣(じょうてい)]に「脊令(せきれい(鳥の名))原(げ
ん)に在り 兄弟(けいてい)に急難あり」とあり、脊令は尾を振って波状に飛行し、
ただならぬ気配を感じさせるので、急難の前触れとされた。
隹(すい)は音符であるが、隹(とり)という意味をも含むところがあり、そのような
関係を亦声(えきせい)という。
(白川静 常用字解 平凡社)より
次に字統を調べてみました。
形声 声符は隹(すい)。
隹に隼(しゅん)の音がある。
[礼記(らいき)、祭統]に「百官進(たべをは)りて之(これ)を徹す」の進は、餕(しゅ
ん)の仮借(かしゃ)、餕とその声が近かったのだろう。
隹を声符とするが、隹を声符としてえらぶ背景に、出行の際における鳥占(とりうら)の
俗がはたらいていると思われる。
[説文]二下 「登(すす)むるなり」とは[玉篇]に「升(のぼ)すなり」というのと同じ
く、[書、盤庚(ばんこう)、中]「乃(すなは)ち厥(そ)の民を登進す」の句意によるも
のであろう。
[論語、為政(いせい)]に「酒食(しゅし)有るときは、則ち先生に饌(せん)す」の
[釈文(しゃくもん)]に、[鄭玄本(じょうげんぼん)]に饌を餕に作るとしており、それ
ならば進・饌・餕はみな同声通ずる字で、祭事における供薦をいう字である。
これは同声通用の義。
字の初義はおそらく鳥占によって進退を定めるという古俗を示すものであろう。
[詩]の[小雅]や[国風]にみえる軍事詩・征役詩に、鳥を発想として用いるものが多く、
[詩、小雅、常棣(じょうてい)]「脊令(せきれい)、原(げん)に在り 兄弟(けい
てい)に急難あり」のように、鳥の情態は直ちに人の安否の予兆ともされた。
のち進退の意に用い、・・・以下略
(白川静 新訂 字統(普及版) 平凡社)より
「進」は「隹は鳥の形で、鳥占いによって軍の進退を決めること」に由来がったようですね。
軍の進退のみではなく人の急難の前触れでもあったようですね。
なぜ「隹(とり)」なのか、謎が解けました。
さて今日の一枚は・・・
色がよく出ませんでしたが、昨日作った草餅です。
こちらの地方ではこのような形に作り、「あんこ」ではなく、きな粉で食べます。
今朝もレンジで温めて食べました。
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