新*今日の漢字* 「童」
昨夜の荒れた天気も朝にはおさまり、今は日差しも出て暑い日になる予感がします。
先日下の孫が体調不良で1日過ごしていましたが・・・
今度は上の孫とママさんが同様の体調不良でダウンです。
休日診療所へ送ってきました。
では・・・
新*今日の漢字*
「童」 音読み ドウ 訓読み わらべ
画数 12画 部首 立
では常用字解で調べてみましょう。
形声 金文の字形は下部が東(橐(ふくろ)の形)で音符は東(とう)。
里は東の省略形。
上部の立の部分は古くは辛と目とを組み合わせた形で、辛(把手(とって)のついた
大きな針)で目の上に刑罰として入れ墨をすることをいう。
童とは入れ墨の刑罰を受けた者で、「奴隷、しもべ」とされた。
そのような人はまげをゆうことが許されなかったので、同じようにまげをゆわない「わら
べ、子ども」を童という。
のち童は「わらべ」の意味に使い、「しもべ、めしつかい」の意味には僮(どう)を
使い、童僕(めしつかい)という。
(白川静 常用字解 平凡社)より
次に字統を調べてみました。
形声 初形は辛と目と東と土に従う字であるが、東と土とは重の字で、その部分が声符、すなわ
ち字は重(じゅう)声である。
里は重の省略形。
辛は把手(とって)のある大きな針の形で、目の上に刑罰として入れ墨を加えられた者を
童という。
[説文]三上 に「男の辜(つみ)有るものを奴(ど)と曰ふ。奴には童と曰ひ、女には妾
(せふ)と曰ふ」とし、字はけん(辛の下の横画無し)に従うて重の省声であるというが
もとの字形は重の形を含む。
童は受刑者であるから、結髪を許されず、それで結髪をしない児童をまた童という。
草木のない禿山(はげやま)を童山、角のない牛を童牛というもの、その意。
童は労役に服するもので、その農耕に従うことを動という。
力は耒(すき)の象形。
それで童をもと動の意に用い、・・・中略(「動」を参照)・・・
農奴の身分のものを僮(どう)という。
古くは童の字を用い、童僕の労働歌を童謡といった。
[左伝、]やのちの史伝にも多くみえている童謡は、その労働歌として歌われたもので、そこ
に時世を批判する服役者の一般的な感情が表されていることが多い。
謡には呪歌(じゅか)としての性格があり、それが歌謡の形式で歌われることによって、
呪能をもつとされておそれられた。
わが国の[天智(てんじ)紀]などにみえる童謡も中国の史書にみえる童謡と、同じ性質の
ものとしてあらわれている。
中国の文献にみえる童謡の類は、清(しん)の杜文瀾(とぶんらん)の編する[古謡諺(こ
ようげん)]八十五巻に収録されている。
童僕の字はのち僮に作る。
(白川静 新訂 字統(普及版) 平凡社)より
「童」はもとは「入れ墨の刑罰を受けた者」のことだったのですね。
今の日本人の感覚だと「受刑者」を表す字を「子ども」を表す字にすることは無いかな。
と思うのですが、古い時代の中国の人たちは「髪を結わない人」という共通点で「子ども」の意味に
したのですね。
それに古い時代の「童謡」の意味にもびっくりですね。
そういえば、私の大好きな飛鳥から平安時代の頃を書いてある小説などを読むと「わらべうたは時
の政府を批判するような意味合いにとることができる」みたいなことが書いてありました。
たかが童謡されど童謡なんですね。
忙しさに紛れて、写真を撮り忘れていたブラックベリーの花です。
もう少し前に撮ってあげれば、もっときれいな花だったのですが、いつかリベンジしてあげたい
です。
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