新*今日の漢字* 「薬」
明日から週明けにかけて荒れた天気になるといいますが、
嵐の前に静けさでしょうか、良い天気です。
では・・・
新*今日の漢字*
「薬」 音読み ヤク 訓読み くすり
画数 16画 部首 くさかんむり
では常用字解で調べてみましょう。
形声 音符は楽(らく(樂))。
楽に爍(しゃく(かがやく))・鑠(しゃく(とかす))の音があり、その音が転化した
ものであろう。
その転化の勺(しゃく)が約(やく)、釈(しゃく(釋))が訳(やく(譯))となるの
と同じ。
[説文]一下 に「病(やまひ)を治す艸(くさ(草))なり」とあって、薬草(薬になる
植物)の意味とする。
「くすり、くすりでいやす」の意味に用いる。
樂は柄のついた手鈴の形で、シャーマン(神がかりのじょうたいとなって予言や病気を
治すことなどを行う巫女(ふじょ))がその手鈴を振り、びょうまを祓(はら)って病気
を治すことをりょう(疒+樂)といい、療の古い字形である。
薬が音符を楽とするのは、古い時代にシャーマンが病気を治癒することに当たったことの
名ごりであろう。
(白川静 常用字解 平凡社)より
次に字統を調べてみました。
形声 声符は楽(がく)。
楽には爍(しゃく)・鑠(しゃく)の声があり、薬はその音の転化したものであろう。
その転かの関係は勺(しゃく)約(やく)・釈(しゃく)訳(やく)・繳(きょう)邀
(よう)と同じである。
[説文]一下 に「病を治す艸(くさ)なり」とあり、薬草をいう。
また毒草を薬ということもある。
治療を施すことをりょう(疒+樂)といい、療の初文。
古く治療の方法として、シャーマンが鈴などを振って邪霊を祓(はら)う呪儀(じゅぎ)
的な方法を用いたのでりょう(疒+樂)は楽に従う。
楽はかざしてふる鈴の形である。
しかし薬はその意味に従う字ではなく、形声と解すべきであろう。
[詩、陳風(ちんぷう)、衡門(こうもん)]「以て飢ゑを樂(いや)すべし」とはりょう
(疒+樂)の意。
飢とは性的な飢渇、欲望の不充足を意味するもので、この詩を従来、賢者退隠の詩、ひと
り飢えを楽しむことを歌うと解しているは、甚だしい誤解である。
世に飢渇を楽しむ人があるはずはない。
この詩は男女の密会を歌う民謡である。
(白川静 新訂 字統(普及版) 平凡社)より
「薬」は「病を治す草」つまり今とほぼ同じ意味の「薬草」のことだったようですね。
そしてなぜ「楽」の字を含むのかというと、古い時代、病を治すのはシャーマンの仕事で、そのシャーマンが祈るときに手鈴を持っていた名残りだったようですね。
さて今日の一枚は・・・
ご紹介していたブラックベリーの実がふっくらとして、少しだけ色づいてきました。
真っ赤になって・・・黒くなったら・・・食べ頃です。
まだまだ先のようですね。
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