新*今日の漢字* 「羊」
まだ降り出してはいませんが、今日は雨が降るそうです。
では・・・
新*今日の漢字*
「羊」 音読み ヨウ 訓読み ひつじ
画数 6画 部首 羊
では常用字解で調べてみましょう。
象形 前から見た羊の形。
羊を正面から見て、その角(つの)と上半身を写した形である。
羊の角から後ろ足までの全体を上から見て移した形は美である。
正面から見た牛の形は牛であるが、牛は羊と比べて角が大きくかかれている。
羊は牛などとともに神に供える犠牲(いけにえ)として使われたり、羊神判(ようしん
ぱん)にも使用された。
犠牲として神に供える羊に欠陥のないことを確かめることを義という。
もとは牛のいけにえを犠といった。
(白川静 常用字解 平凡社)より
次に字統を調べてみました。
象形 前から見た羊の形。
羊角の後に半身をかく。
牛と同じかきかたである。
[説文]四上 に「祥(しやう)なり」と畳韻をもって訓する。
漢(かん)代の瓦塼(がせん)や鏡銘に羊を祥の字に用いることが多いが、[説文]は羊に
祥の意があるとするもので、[周礼しゅうらい)、考工記、車人、鄭玄(じょうげん)注]に
「善なり」というのと同じ。
羊は神事に用いることが多く、羊神判(ようしんぱん)によって祥・不祥を定めることが
あった。
善はその正字は譱。
解廌(かいたい)とよばれる羊に似た神聖な獣の前に、原告・被告双方が神に誓約し、
自己詛盟(そめい)を行うが、言がその自己詛盟することを示す字である。
これによって善悪を定めるのである。
また義は犠牲としての羊に我(鋸(のこぎり))を加えて、牲体の完全であることを示す
字である。
羌族(きょうぞく)は西方の種族で牧羊人であるが、卜辞には羌人を捕らえ、多数の羌人
を犠牲として殺したことがみえる。
彼らが牧羊族であったことが、異族犠牲とされる理由の一であったと考えられる。
羊は祥・不祥の観念と、密接な関係をもつものであった。
(白川静 新訂 字統(普及版) 平凡社)より
「羊」は「正面から見た羊」のかたちだったのですね。
そして、今では羊に見えない形の含まれる字になりますが、全身を上から見た形が「美」。
犠牲としての羊が完全であることを示す「義」、羌人の「羌」も羊頭神の信仰があったらしく
上が羊。下がひとあし(人足)。
漢字ができた頃には羊と人は密接な関係があったようですね。
さて今日の一枚は・・・
外も雨模様が多くなってきましたが、なんと、家の中にも・・・
下の孫が突然、紙にいびつな丸を画き「雨」と言いながら、ハサミで切り始めました。
途中から切るのをお手伝いすると・・・
今度はセロテープを取り出して、押し入れの鴨居のところに貼りだしました。
見事、押し入れの前に雨が降りました。
あと数日だけ貼り付けておこうかと思います。
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