新*今日の漢字* 「落」
今日は朝から雨が降っていて、涼しいです。
では・・・
新*今日の漢字*
「落」 音読み ラク 訓読み お(ちる とす)
画数 12画 部首 艸(くさかんむり)
では常用字解で調べてみましょう。
形声 音符は洛(らく)。
[説文]一下 に「凡(およ)そ艸(くさ(草))には零(れい)と曰ひ、木には落と曰ふ」
とあるが、零は雨や露が落ちることをいい、落は木の葉の落ちることをいう。
各には上から降(くだ)るの意味がある。
木の葉に限らず、すべて「おちる、くだる、やむ」の意味に用いる。
建築物や器物ができあたったとき、それを血で清める儀礼を落という。
戈(ほこ)の制作が終わると、飾りをつけて祓(はら)い清めることを成といい、合わせ
て落成(工事が完成すること。建築物ができあがること)という。
(白川静 常用字解 平凡社)より
次に字統を調べてみました。
形声 声符は洛(らく)。
[説文]一下 に「凡(およ)そ艸(くさ)には零(れい)と曰ひ、木には落と曰ふ」と
あって零と落を区別するが、零は雨露の落ちることをいい、落は木の葉の落ちることを
いう語である。
流落・落魄(らくはく)のように、もとの姿を失うことをいう。
また建造物や器物ができあがったとき、血で清める儀礼を落という。
[左伝、昭七年]「楚子(そし)、章華(しゃうくわ)の臺を成す。願はくは諸侯と之(こ
れ)落せん」とは落成の式をいう。
また[左伝、昭四年]の、鐘を作って、「大夫(たいふ)を饗(きゃう)して以て之(こ
れ)を落せん」とは牲血をもってこれを清める釁(きん)の儀礼をすることをいう。
[詩、小雅、斯干(しかん)]は新室(にむろ)の室寿(むろほ)ぎの詩で、[鄭玄箋(じょ
うげんせん)]に「既に成りて之を釁(きん)し、斯干の詩を歌うて以て之を落す」とあ
り、落成にも釁礼を用いた。
草木零落の意とは別義である。
落に旧を除き新を迎える意があって、[爾雅(じが)、釈詁(しゃくこ)]に「死するなり」
と「始なり」の両訓がある。
のち、まがきのある中庭を院落という。
(白川静 新訂 字統(普及版) 平凡社)より
「落」に含まれる「各」は「上から降る」という意味があるのですね。
そして、「落」は「木の葉が落ちる」ことや「建築物や器物ができあたったとき、それを血で清める
儀礼」のことだったようですね。
そうそう、戈(ほこ)の制作が終わり、飾りをつけて祓(はら)い清めることを「成」といって
両方合わせて「落成」なんですね。
さて今日の一枚は・・・
と思って写真を撮りましたが、比較物が無いので、どれだけ大きくなったが分かりませんね。
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