新*今日の漢字* 「衣」
今日は朝から薄っすら曇り空で、昨日ほどの暑さにはならないそうですが、どうでしょう。
では・・・
新*今日の漢字*
「衣」 音読み イ 訓読み ころも
画数 6画 部首 衣
では常用字解で調べてみましょう。
象形 襟もとを合わせた衣の形。
わが国では左前であるが、甲骨も除や金文では右前に書かれているものが多い。
衣は霊の依(よ)るところと考えられ、依の字も、霊が衣に憑(よ)り添うことを示す
字である。
襲(しゅう)は霊の憑りつく衣をかさねて着ることによって霊を受けつぎ、位を受けつぐ
意味の字である。
衣を要素として含む字は哀・袁(遠のもとの形)・衰・睘(還のもとの形)など、死者に
対する儀礼に関する字が多い。
(白川静 常用字解 平凡社)より
次に字統を調べてみました。
象形 衣の襟もとを合わせた形。
[説文]八上 に「二人を覆ふの形に象る」とし、下部を人二人の形とみているが、二人を
覆うような衣服があるはずはない。
衣は上衣、上下を分かつときには、下を常あるいは裳という。
また[説文]に「衣は依るなり」と訓し、[白虎通(びゃっこつう)、衣裳]には「隱(よ)る
なり」と訓する。
いずれも衣の同音の字によって訓するもので、衣には衣(き)る人の魂が寄せられると
いう古い観念があったことを示している。
古代の招魂・鎮魂の儀礼には、衣を用いることが多かった。
それは喪葬の儀礼に関する文字、たとえば哀・衰・褱(かい)・襄(じょう)・睘(か
ん)・袁(えん)などの字形によっても、知ることができよう。
死者の胸もとは絶息とともに結ぶので、衣の襟もとを結んだ形が卒という。
死卒を意味する字である。
死者の衣は招魂のよすがとされ、ばんっかには衣裳を歌うものが多い。
・・・中略・・・
襲も衣に受霊をいう字である。
衣にはなお殷(いん)の声があり、卜辞に直系の祖を合祀することを衣祀(いんし)と
いう。
白川静 新訂 字統(普及版) 平凡社)より
「衣」は「襟もとを合わせた衣の形」だったのですね。
それにただ襟もとを合わせた意味だけでなく、「霊の依(よ)るところ」と考えられていたよう
ですね。
ということで、衣の含まれる字は「死者に対する儀礼に関する字が多い」ようですね。
さて今日の一枚は・・・
カラスウリの葉っぱの方が目立っていますが、金柑のつぼみができました。
もうすぐ花が咲くことでしょう、そこから先も楽しみ!
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