新*今日の漢字* 「官」
今日は娘が仕事だったので、外孫を預かりました。
午前中曇り空だったので、久々に公園へ遊びに行きました。
おかげ様で、1時前にお昼寝をしてくれました。
では・・・
新*今日の漢字*
「官」 音読み カン 訓読み ---
画数 8画 部首 宀
では常用字解で調べてみましょう。
会意 宀(べん)と̪𠂤(し)とを組み合わせた形。
建物の屋根を示す宀の下に、軍隊が行動するとき、軍の守護霊として携えている脤肉(祭
肉で、𠂤の形をしている)を安置する形。
古くはぐんが出発するとき、軍社で肉を供えて戦勝祈願の祭りをし、其の祭りの肉を捧げ
持って出発した。
その肉の形は𠂤、それで軍が駐屯するときにはこれを建物に安置した。
その安置した神聖な所を官といい、その建物の中で将軍たちが生活するので館という。
官が館のもとの字である。
軍を分けて行動させるときには、脤肉を切り分けて与えた。
・・・中略(遣・師・帰(歸)の解説)・・・
𠂤を含む字はもとすべて軍事に冠した字である。もと軍の駐屯地をいう官は、のち「つか
さ(役所・役人)、つかさどる」の意味に使われるようになった。
(白川静 常用字解 平凡社)より
次に字統を調べてみました。
会意 宀(べん)と𠂤(し)とに従う。
宀は廟屋(びょうおく)、𠂤は軍を発するときに奉ずる祭肉の形。
軍行中これを聖所におき、軍礼を行うところとした。
[説文]十四上 に「吏の君に事(つか)ふる者なり。宀に從ひ、𠂤に從ふ。𠂤は猶(な
お)衆のごときなり。此(これ)師と同意なり」(小徐本)とするが、官はもと一般の
官吏をいうのでなく、将官をいう。
宀は廟屋で衆を容れる場所でなく、𠂤は将帥(しょうすい)たるもが携行する祭肉の形で
ある。
卜辞に「父戊(ふぼ(祖王の名))に いう伐(ばつ(祭名))するに、牛を官に用ひ
んか」「貞(と)ふ、帝は官するか」「帝は官せざるか」などの例がある。
牛を官に用いるかとは、官に牛牲を供すること、「帝は官するか」とは館の意で、帝が
その聖所に臨んで宿るかどうかを卜するものであろう。
卜文には𠂤を両手で奉ずる形に作るものもあり、官が祭肉をおく軍の聖所の意であること
は疑いがない。
そこは軍の守護霊のあるところであるから、これを迎えて饗饌することを館といい、その
留止を求めることを館止という。
宿る意である。
西周中期の金文[競卣(きょうゆう)]に「伯辟父(はくへきほ)、競(人名)を皇(かが
や)かさんとして、官に各(いた)る。競、蔑暦(べつれき(旌表(せいひょう)))せ
らる」とあり、官は軍功を賞する儀礼としての蔑暦が行われる場所である。
のち将官の意より、ひろく官僚をいい、金文に嫡官(てきかん)・官司の語が多くみえ
る。
すべて司(つかさど)るところあるものを官といい、人の感覚機関を五官という。
字は宦(かん)と通用するが、もとは異なる字である。
白川静 新訂 字統(普及版) 平凡社)より
「官」は「軍行のときに携行した祭肉をおく軍の聖所」の意味だったようですね。
そして、「館」のもとの字だったのですね。
のちには「つかさ(役所・役人)、つかさどる」の意味に使われるようになったのですね。
さて今日の一枚は・・・
金柑の小さな実と花が混在しています。
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