新*今日の漢字* 「器」
地域の盆踊りも終わり、次週の11日には甥っ子の関係の夕涼み会があります。
こちらは私もお手伝いプラス「漢字のゲームやクイズ」で参加します。
では・・・
新*今日の漢字*
「器」 音読み キ 訓読み うつわ
画数 15画 部首 口
では常用字解で調べてみましょう。
会意 もとの字はうつわ(大→犬)に作り、しゅう(口が上下に2個ずつ)と犬とを組み合わせ
た形。
口は「さい」で、神への祈りの文である祝詞(のりと)を入れる器の形。
口(さい)を四個並べ、その中央に犬を置いた形。
犬は清めのための犠牲(いけにえ)として用いるもので、器とは儀礼のときに使用される
清められた「うつわ」をいう。
器は彝器(いき(祖先などの祭り・祭祀のときに使う器))・明器(葬儀などのときに使
う器)というのがもとの意味である。
常用漢字の字形は犬を大(手足を広げて立つ人を正面から見た形)に変えているが、これ
では器の字の意味を理解することができない。
(白川静 常用字解 平凡社)より
次に字統を調べてみました。
会意 旧字はうつわ(大→犬)に作り、しゅう(口が上下に2個ずつ)と犬とに従う。
犬は犬牲。
口は「さい」で、祝禱(しゅくとう)を収める器の形。
口(さい)を四個並べて祈り、犬牲を用いて清めた祭器・明器を、器という。
犬牲を用いるのはいわゆる釁礼(きんれい)、鶏血をもって清め、その器を彝(い)と
いう。
[説文]三上 に「皿(べい)なり」とし、四口の形を「器の口に象(かたど)る」、また
犬に従うのは「犬は之(これ)を守る所以(ゆゑん)なり」という。
諸家はみなこれを疑問としながらも、犬が犬牲であることに想到せず、そのため犬の部分
を工に改めた字形もあり、常用漢字については犬を廃して大と改めている。
器は神事や祭事に用いるもので、彝器・祭器・祥器・明器のようにいうのが原義。
[周礼(しゅうらい)、秋官、大行人]「其の貢は器物」の[鄭玄(じょうげん)注]に
「尊彝(そんい)の屬なり」とみえ、祭器・礼器をいう。
のち器財・機器の意となり、人の上に移して器量・器度・器宇の意となり、役に立つこと
を器用という。
白川静 新訂 字統(普及版) 平凡社)より
「器」の大という字は本当は犬だったようですね。
そして「器」は犬の犠牲によって清められた「祭器・明器」のことだったようですね。
常用漢字では犬を大とし、白川先生いわく「器の字の意味を理解することができない。」こととなり
ました。
他にも「歩」は本来「步」と書かれて元は上下どちらも足あとの形で「あるく」を意味していたもの
が、下部が見慣れた「少」になり、もとの意味にたどり着けない形となっているそうです。
さて今日の一枚は・・・
数日前と同じような物になってしまいそうだったので、お皿をかえてみました。
本日のブルーベリーでした。
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